河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

化学基礎

※前年度入試の学習アドバイスです。今年度情報は9月下旬より順次更新いたします。

2018年度入試の問題分析

試験時間は2科目で120分であり、理科は化学基礎と生物基礎を選択するので、化学基礎は実質30分と考えてよい。2018年度も、2017年度と同様に化学基礎からの出題となった。大問2題で構成され、各設問は選択、計算(基本~標準レベル)、記述(化学反応や電子式)と多岐にわたった設問形式である。内容はいずれも基本~標準的な問題である。

第1問:物質の結合の種類や結晶の種類が問われ、各物質の電子式や構造式が書けないと解答に到達できない。元素の分析について、炎色反応を含めて各元素の判別法を理解していないと解答が難しい。また、各元素の判別に関する化学反応式も出題されている。

第2問:化学量の計算は基本問題であるが、有効数字を考慮しての解答が必要である。中和に関する計算は、中和の定義が理解できていれば解答できる基本的な問題である。シュウ酸と過マンガン酸カリウムの酸化還元滴定について、酸化剤および還元剤の半反応式が書けないと全体のイオン反応式が書けない。計算問題は、それらのイオン反応式を用いないと解答できない問題である。

2019年度入試対策・学習アドバイス

基本事項の整理を徹底的に

基本問題からの出題が中心であり、基本問題や標準問題の演習を積み重ねて基礎力を充実させたい。そのためには、まず、基本事項を徹底的にかつ確実に整理することから始めてみよう。

〔物質の成分〕純物質と混合物、単体と化合物について、その定義とその例となる物質を整理する。混合物の分離精製は、分離の原理を理解し、分離の例についてまとめる。元素の種類とその判別法について、判別に用いる化学反応式も含めて図を描いてしっかり整理しておこう。

〔原子の構造と周期表〕原子の構成について整理し、原子番号20までの電子配置を書けるように練習する。また、原子番号36までの周期表を整理し、周期律との関連をまとめること。

〔化学結合〕まず原子間の結合について、次に分子間の結合については分子の形や分子の極性も含めて整理するとよい。結晶の種類は、結晶の例も含めてまとめておくこと。

〔物質量と化学反応式〕原子の相対質量の計算や原子の相対質量を使った原子量の計算を練習しておくこと。濃度の計算および化学反応式を用いた化学量の計算は必ず出題されるので、基本~標準の問題を数多く解いて演習を繰り返すこと。また、水和物を含む濃度の計算にも慣れておく必要がある。

〔酸と塩基〕酸と塩基の性質や定義、また、酸と塩基を種類別にまとめておくこと。pHの計算や中和の計算は基本的な問題を演習しておくこと。塩は、種類別に分類し、性質をまとめておくこと。中和滴定に使用するガラス器具、指示薬についてもまとめておくこと。

〔酸化還元反応〕酸化と還元の定義を整理する。酸化数および酸化剤と還元剤の定義をまとめ、それぞれの半反応式をつくれるように練習する。計算は基本的な問題を演習しておくこと。イオン化傾向、ダニエル電池や鉛蓄電池についても整理しておくこと。

類題演習で内容の定着を

合格点に達するには、過去問や各分野の標準問題も必ず解き、その類題演習を繰り返すことで内容を定着させること。計算問題は、普段から電卓を使わず効率よい計算を心がけよう。

時間配分に注意

体感的に設問数が多く感じられるので、時間を計って演習し、落ち着いて解くことを心がけよう。最終的には時間内で7~8割の得点を目標にしよう。