河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

生物基礎

2018年度入試の問題分析

大問数は5題であった。内容は「生物と遺伝子」から「遺伝子とそのはたらき」「細胞」「代謝」の3題、「生物の体内環境とその維持」から「体液循環」の1題、「生物の多様性と生態系」から「生態系のバランス」の1題と、生物と遺伝子からやや多く出題されたものの、生物基礎の全分野から出題されている。2018年度は教科書の本文の内容が中心の出題であったが、代謝の問題では一部発展からの出題も見られた。また、2017年度は「遺伝子とそのはたらき」から、教科書各社がコラムとして扱っている「遺伝子の本体の研究」に関する実験問題が出題されている。参考や探究活動の内容も含め、生物基礎の教科書の全範囲をしっかりと理解するようにしておきたい。問題形式は、空所補充や生物用語の記述、選択問題が中心であり、標準的な知識で十分に対応することができる。また、2018年度は50字の論述問題が2問出題された。毎年論述問題が出題されており、生命現象を文章で説明する力が求められる。難易度は標準であり、教科書の内容をしっかり理解し、標準レベルの問題集で演習を重ねておけば、十分高得点が期待できる。論述問題を苦手とする受験生が多いことから、この出来が得点差につながると予想される。

2019年度入試対策・学習アドバイス

教科書の内容を理解しよう

生物基礎の全範囲からまんべんなく出題されるので、苦手分野をなくしておくことが重要である。難易度は標準なので、教科書に出てくる用語を覚え、内容をしっかり理解していれば、空所補充の問題はもちろん、論述問題にも対応できると考えられる。知識の定着を確認するには、高校で配布される教科書準拠の問題集を利用するとよい。発展問題のようなレベルの問題はほとんど出題されないので、標準的な内容の問題で取りこぼすことがないよう、基本問題を繰り返し解いておこう。

計算問題を解けるようにしよう

2015年度入試ではミクロメーターの計算問題が出題されている。センター試験の本試でも計算問題は頻出であり、九州栄養福祉大学の2019年度以降の入試でも出題される可能性は高いと考えられる。生物基礎の範囲からはDNA(塩基組成、長さなど)、細胞周期、酸素解離曲線、腎臓での尿生成などの計算問題が出題される可能性がある。計算問題は受験生の多くが苦手としているので、ここを得点できれば大きな武器になる。生物の計算問題は単純な比で解けるものばかりであり、またパターンが少ないので、繰り返し演習して解けるようにしておこう。

論述対策をしよう

九州栄養福祉大学では、毎年必ず論述問題が出題される。頭で理解していても、文章にするとなると意外に難しいため、日頃から文章をつくる練習をしておく必要がある。論述は、問題集の模範解答のようにきれいな文章をつくろうとする必要はない。短い文章に分かれてもよいので、出題者が答えさせたい内容を見抜き、ポイントを押さえた簡潔な文章をつくる練習をしよう。

実験考察問題に注意

2017年度入試では、遺伝子の本体の研究に関する実験問題が出題された。このほかにも生物基礎の範囲では、酵素や免疫に関する実験問題や、生態系に関する考察問題なども考えられるので、教科書準拠の問題集などを利用して演習しておこう。