河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

数学III・B

2019年度入試の問題分析

大問3題で、第1問と第2問は空所補充形式、第3問は記述式である。第1問は小問3問、第2問は小問2問に分かれており、各小問には2つの設問がある。また、出題分野に関しては、第1問、第2問は多くの分野からまんべんなく出題されているが、第3問はすべて「微分・積分」の出題である。これらの出題形式にはここしばらく変化が見られないため、今後もこの傾向が続くと思われる。また、近年は医学部を筆頭に難化傾向が見られる。2019年度入試も例に漏れず、解法が浮かび難い問題や、計算量が多い問題が各日程ごとに最低1問は出題されていた。

2020年度入試対策・学習アドバイス

基礎・基本は完璧に!

前述のように、高難度の問題が増えてはいるものの、基礎~標準レベルの典型問題も変わらずに出題されている。高難度の問題は差がつき難いため、典型問題で取りこぼさないことをひとつの目標としてほしい。福岡大学では、「高次方程式」「図形と方程式」を筆頭に、「指数・対数」「三角関数」など、数学IIからの出題が多い。また、数学Iの「数と式」「2次関数」は様々な分野に絡んで出題されるため、これらの6分野から優先的に学習するとよい。具体的な勉強法として、まずは教科書の基本例題に挑戦してみよう。もし解けなければ、その分野の練習問題や、傍用問題集の基本~標準レベルの類題で繰り返し演習し、苦手な分野をひとつひとつ解消していこう。また、その際には、式変形や公式の利用について納得できるまで考え、理解してほしい。何となくで多くの問題を解いても絶対に力はつかない。しっかりと噛み砕きながら練習を積むことが大切である。十分な基礎力がついたと感じたら、過去問に挑戦してみよう。すると、自分がまだ苦手としている分野が見えるはずであるから、次はその分野を補強するとよい。後はこの反復だ。地道な作業ではあるが、確かな学力とは地道な積み重ねのうえにのみ成り立つものである。

計算ミスは致命傷!

全体の2/3、が空所補充による解答形式であるため、計算ミスは命取りである。問題文を正しく読み、条件の見落としや題意の誤解がないように注意するのはもちろん、途中計算や各種文字、数学記号は丁寧に書くことを心がけ、積極的に検算を行うなどしてミスを減らしていこう。計算ミスが多い人は、前記のようなことをおこたっている可能性が高い。「次は気をつけよう」だけで済まさず、ミスをした理由にまで着目することが克服の秘訣である。

第3問(記述式)の対策を!

記述式の問題はほぼ「微分・積分」からの出題であり、この分野の演習量によって大きな差がつく。接線や極値を求める問題は基本として、最大・最小や面積を問う問題も確実に解けるようにしておこう。数学IIIからの出題がある部では、体積の計算、置換積分・部分積分、極限との融合や媒介変数表示などのやや難しいテーマについてもしっかりと学習しておきたい。また、記述式の答案を作成する練習もおろそかにしてはならない。普段から問題を解くときには、式変形の過程や公式を適用する根拠などを省略せず、きちんと記述するように意識してほしい。疑問に思った箇所は教科書やノートで確認し、それでも不安なところは先生に相談したり、添削してもらうなどして、1問1問を着実に消化・吸収していこう。