河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

日本史

※前年度入試の学習アドバイスです。今年度情報は9月下旬より順次更新いたします。

2018年度入試の問題分析

例年どおり、大問5題、小問50問、すべてマークセンス方式での出題だった。全学部・日程とも[I]は2つの短文の正誤を問う形式で出題された。[I]以外では空欄補充、下線部設問の用語4択(2つの用語の組み合せを選ぶ形式も含む)、文章正誤(3択・4択)、年代配列などが出題され、これらのうち文章正誤が5割程度を占めた。さらに文章正誤のなかでは、文章3択で「正しい(誤っている)ものを選べ。すべて正しい(誤っている)場合はエを選べ」という形式が約3割を占めた。時代・分野では、それぞれ近現代史、政治史からの出題が最も多く、2018年度は近現代史から3割程度、政治史から3割程度出題された。史料問題は全学部・日程とも大問1題が出題され、図版を用いた出題も見られた。全体として、問われている事項は基本的なものがほとんどであるが、文章正誤が出題の過半数を占め、その正文の選択肢には詳細な事項が盛り込まれている場合があるなど、受験生が苦手とする形式での出題が多い点に注意が必要である。

2019年度入試対策・学習アドバイス

教科書を中心に基本事項を押さえる

[I]も含めて文章正誤は基本事項を問うものが多い。なかには詳細な内容を含む選択肢も見られるが、そういった選択肢(多くの場合は正文)の正誤の判断は必要とされない場合が多く、ほかの選択肢に含まれる明確な誤りを判断できればよい。過去問の「詳細な正文」に接して、「その内容を覚えておかなければならない」と考える必要はない。文章正誤への対策として、歴史の用語の内容に加え、政策や事件であればその原因(背景)や影響(結果)などを理解することが肝要である。また、教科書の本文以外の注釈・コラム・図版の説明などにも気を配りたい。以上のような点を踏まえ、教科書に基づいた学習を徹底すること。なお、近年の傾向として、歴史事項が何世紀の出来事なのかなど、時代・時期の正誤の判断を求める問題が増加しているので、時代・時期を意識しながら歴史事項を理解することが重要になっている。

史料問題対策は必須

史料問題は必ず大問で1題(史料2本程度)出題されるので、日頃から史料問題を意識した学習が必須である。史料の読解を求める問題も見られ、近世後期の風刺を扱った難度の高い問題も出題されている。風刺を扱う問題には図版を使用するものもあるが、特別な対策は必要ない。大半は頻出史料からの出題なので、教科書とともに市販の史料集などを使用して、史料の内容を把握し、史料中のキーワードを押さえることを心がけたい。さらに可能ならば史料問題集に取り組み、史料問題に慣れておくこともすすめる。

近現代史への対策は早めに

例年、近現代史から全体の4割程度が出題され、文化史(文学、思想・教育など)や経済史などのテーマについては大問で出題されることもある。近現代史については対策が遅れがちなので、早めに学習に取りかかること。戦後史については、1990年代初頭(PKO協力法)を目安にしっかり学習しておきたい。

過去問の研究を

文章正誤の攻略には、「慣れ」が重要である。また、外交史、社会経済史、文化史などでは同一のテーマが繰り返し出題されている。学部・日程による出題形式・内容の質的な差異はないので、5年分を目安に全学部・日程の過去問に取り組みたい。