河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

現代文

2018年度入試の問題分析

基礎的な読解・語彙(ごい)力が試される

2018年度一般入試前期日程の国語は60分で大問3題の構成であった。例年どおり、大問1が現代文、大問2は表現や語句の用法に関わる問題、大問3が古文の出題である。大問1の現代文は3,500字程度の評論文が本文として出題された。本文量の変化もなく、内容自体も標準的で論理の明確なものが出題されており、例年並みの難易度といってよい。設問の総数も33問と2月8日、9日のどちらの日程も同じである。なお、これは2017年度の場合も同様であった。2018年度大問1の特徴を挙げるなら、2月8日日程の本文が「I」「II」とパート分けされていた点だろう。ただし、同一筆者の同一著作からの本文ではあるので、受験生をいたずらに混乱させるようなものではなかった。大問1は、はじめの設問で漢字の選択問題、語句の意味問題が課される。日程によっては外来語の意味を問うものもあるので、漢字・熟語だけに限らず日頃から幅広い語彙(ごい)力を培っておくようにしたい。その他、傍線部の内容説明、論旨把握、言い換え、語句や接続語の空欄補充問題など私立大学型の標準的な問題が並ぶ。また2017年度では、本文に関連した文学史の出題があったが、2018年度にはそうした出題がなかった。

大問2は表現の独立問題が5問。2017年度では、例えば「金字塔」や「板につく」などの熟語、慣用表現の意味と使い方を確認する問題であったが、2018年度では日本語表現および用法の理解を試す出題になった。問題内容そのものは決して難解ではないが、過去に出題のあった現代敬語用法の出題が復活した格好である。そのため、今後もこうした現代語の表現に関わる文法・語法問題は想定しておいた方がよい。これに大問3(古文)を加えたものを60分で受験生は解くことになるわけだが、設問総数が33問であり、しかも選択肢一つひとつが短いことを総合的に考えれば、制限時間が厳しい試験とはいえない。正誤判断時間を要するものも一部あるが、真摯に本文と向き合えば、解答を導き出すことは十分に可能なものばかりである。

2019年度入試対策・学習アドバイス

日頃からの「知る努力」を大切に

関西外国語大学の入試問題は先述のとおり、本文の読解力に加えて、語彙(ごい)や国語表現の様々な知識を要求する。この対策としては、過去問あるいは標準レベルの私立大学向け問題集を活用して読解の練習を数多く行い、本文の論理を精緻に、我慢強く追う基礎的な訓練を十分に行っておこう。また、練習問題を解く際は、ただ解いて終わりにするのではなく、問題文を通じて国語表現の知識や、語彙(ごい)力を高めていく姿勢が肝要である。関西外国語大学では漢字問題も必出なので、漢字問題集や現代語用語集などにも十全に取り組んでほしいが、その際も単に書き取りができて満足するだけではなく、意味や使い方まで調べて覚えるという「未知の言葉・概念」に対する真摯な学習意識を持つようにしたい。受験生諸君には、単に「受験のため勉強」という意識で現代文に取り組むのではなく、今後の大学生活、あるいはそれ以降も通用する「母語」それ自体の学びとして、粘り強く「現代文」と対峙してほしいと切に思う。