河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

化学

※前年度入試の学習アドバイスです。今年度情報は9月下旬より順次更新いたします。

2018年度入試の問題分析

試験時間は理科2科目で120分、大問数は4題、出題形式はすべて記述式である。

2018年度は次の内容が出題された。

I 理論:混合物中の硫酸ナトリウム、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウムの量を、逆滴定および沈殿生成量を基に計算する内容で、基本〜標準レベルであった。

II 理論:凝固点降下度から有機溶媒中の酢酸の単量体と二量体の濃度、平衡定数を求める問題であった。酢酸の会合度を求めれば解答でき、標準レベルの内容であった。

III 有機:有機化合物の元素分析、分子式C4H10Oのアルコールの構造決定、フェノールの製法に関する問題であった。基本的な内容であり、完答をめざしたい。

IV 有機:アミノ酸の等電点、電気泳動、アミノ酸の異性体などに関する問題であった。等電点や電気泳動は私立医科大学では頻出であり、高得点をめざす必要がある。

全体として、基本〜標準レベルの問題が中心であった。関西医科大学の受験生のレベルを考えると、8割以上の得点が必要であろう。

2019年度入試対策・学習アドバイス

理論分野の計算を固めよう

化学の学習において、物質量の計算は基本であり、関西医科大学の入試問題では、基本的な物質量計算がよく出題される。難問は出題されないので、標準レベルの問題集を1冊仕上げるだけで十分である。その際、解答を見て解法を暗記するのではなく、なぜそのような式を立てれば正答にたどり着くのかを理解しながら演習しよう。

有機分野はしっかりと

例年、脂肪族または芳香族化合物から1題、天然有機化合物から1題出題されることが多く、有機分野の出題ウエイトが大きい。

脂肪族または芳香族化合物では、教科書に載っている反応がそのまま問われることも多い。このような問題は確実に得点する必要があるので、反応の整理をしっかりとしておこう。なお、構造決定問題は、出題されても複雑な構造ではないことが多い。難問は出題されないので、基本~標準レベルの問題集で演習しておけば十分対応できる。

天然有機化合物は、学習の遅れがちな受験生が多い分野であるが、しっかりと対策をしておこう。この単元は、生化学の内容が絡むため、生物で学習する用語が扱われることもあるが、化学の教科書に載っていない用語については、知らなくても解答できるように配慮がなされている。物理選択者は、用語に惑わされないように注意したい。また、反応量の計算、希薄溶液の性質(浸透圧、コロイドなど)、中和滴定など、理論分野と融合して出題されることも多い。過去問を解く際には、問題文をしっかりと読み、どのような内容が問われているのかを判断する練習をしておこう。

無機分野は確実に

大問の1題が無機分野になることもある。一部には思考力を要する問題も見られるが、ほとんどの問題は教科書レベルの基本を押さえていれば解答できるものであり、確実に得点する必要がある。

まずは、教科書を中心に、物質の性質や反応を整理しよう。そのうえで、標準レベルの問題集を用いて演習し、知識を確実なものにしておこう。