河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

英語(医学部)

※前年度入試の学習アドバイスです。今年度情報は9月下旬より順次更新いたします。

2018年度入試の問題分析

かつては毎年のように出題形式が変わっていたが、2008年度以降、文法・語法問題が大問2題か3題。長文がそれぞれ2題という出題が続いている。文法・語法問題は、他大学には見られない特徴的な出題である。毎年形式が変わるので、どのような問題が出題されるか予想は困難だが、これまで国際会議などでよく使われる挨拶やディスカッションの定型表現を完成させる設問、数式や数学の記号を英語で説明させる設問などが出題されてきた。医者や研究者が実際に英語を使う場面で知っておく必要のある知識を問うており、関西医科大学英語の出題意図と狙いは明白である。医者として必要な実践的な英語力を問うている。大問III、大問IVの長文問題は年々長文化の傾向にあるが、2018年度はさらに長い文となった。

2019年度入試対策・学習アドバイス

英文法対策

空所補充や語整序などの定型的な文法問題は減少の傾向にあり、2016年度は出題されていない。いずれにせよ、関西医科大学の文法問題に対しては、4択問題中心の「文法問題集」を繰り返すことは有効な勉強法とはいえない。それよりも文中の副詞や形容詞の位置や修飾関係の把握など、むしろ長文のなかで英文の構造を解析しながら読んでいくことを徹底する方が有効な対策となるだろう。

長文対策

出題の英文は、従来の一般教養の英文から徐々に医療関係の英文に移行しつつある。80分という限られた時間で効率的に英文の内容を把握していく、いわゆる「速読」の力が要求されるが、ひたすら速く読もうとしても読めるものではない。対策としてはすでに内容を理解している英文を、パラグラフごとの展開を意識しながら、大きく読んでいこう。そのとき、つなぎ言葉(discourse marker)による論理の転換や流れに注意することが大切だ。予習や授業では見えなかった英文全体の「うねり」が見えてくるはずである。復習では、まず語や句の修飾関係や用法を意識してじっくり構文を把握し、単語の意味を確定する作業と、パラグラフごとの大きな情報の流れを把握するという作業を並行して進めること。つまり、「木を見る」ことと「森を見る」ことの両立ができるようになることが大切である。市販の問題集などを使うときは、難しすぎる問題集に手を出さないこと。関西医科大学の入学試験で求められているのは、難解な英文の読解ではなく、平均的なレベルの英文を短時間に読み、正確に文意をつかむことである。単語の水準は標準レベル。「市販の単語集を1冊しっかりと繰り返す」と、「英文で出てきた単語を知識として定着させる」の2つを続けることが大切だ。大問Iや大問IIの文法問題のなかにも単語の知識を問われているものは多い。訳語の丸暗記ではなく、できるだけ長文のなかで、前後のつながりも含めてフレーズの形で記憶しておきたい。

英文和訳対策

英文和訳が出題されることもあるが、出題のスタイルは他大学とはまったく異なり、単語1~7語までの短いフレーズやセンテンスの訳出が求められる。複雑な構文が把握できているかではなく、文脈のなかでの意味が把握できているかを問うている。自然な日本語での訳出を心がけたい。