河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

現代文

※前年度入試の学習アドバイスです。今年度情報は9月下旬より順次更新いたします。

2018年度入試の問題分析

国語全体で見ると、一部の日程を除き、基本的に現代文・古文各1題からなる出題(試験時間75分)であった。問題文は、基本的に評論文の出題となっている。関西大学の本試験では、10年ほど前までは生半可な読解力では通用しない極めて高度な内容を持つ文章が出題されてきたが、最近は難解な文章の出題が減少している。しかし、2018年度は、問題文で意味段落ごとに1行空けて見出しをつけるという従来の形式が減り、一般的なひとつながりの問題文での出題が増加した。よって受験生にとっては難度が増したことになる。設問の形式は従来どおりで、漢字問題以外は問題文中に傍線がなく、設問文のみで問われた。本文の主旨(筆者が言いたかったこと)に関わる内容をまとめる〈50字の記述問題〉や、記述式(2問)に加えマークセンス方式(5問)の〈漢字の書き取り問題〉が例年どおり出題されている(一部の日程を除く)。記述力や漢字力を重視する大学側の姿勢に変化はないと思われる。

2019年度入試対策・学習アドバイス

文章読解力を着実に養成する

本格的な評論文を素材にして、文脈を丁寧に追いながら文章全体の論旨を的確に把握できる読解力を着実に養っておきたい。また、文化論や社会論をはじめ様々な分野の文章に取り組み、知的な背景を豊かにしておくとともに、「相対化」「逆説」「範疇」「普遍」といった評論文で頻出する用語の意味を理解しておくと、本格的な問題文でも読みやすくなるだろう。ただ設問を解くだけでなく、時間をかけて問題文を何度も読み返し、ときには文章全体の主旨を200字程度で要約してみることも、読解力や論述力を養ううえで効果的である。

記述問題の対策も忘れずに

選択肢問題については、正誤を確実に判断するために、以下の2点を確認してほしい。(1)設問で問われている事柄に関連する箇所を問題文中でよく見極め、その部分を精読して正解を選び取ること、(2)問題文の叙述内容と照らし合わせながら、選択肢の間違い箇所をチェックして確実に選択肢を消去する「消去法」を活用すること、である。また、一部の日程を除いて出題される論述問題については配点が高いと予想され、その成果が合否に大きく関わる。問題文と設問文をよく読み、解答のポイントを的確に押さえ、制限字数内でまとめるという練習を十分に積んでおきたい。近年は50字の制限字数での出題が続いているが、30字や80字など様々な制限字数を経験することで50字の感覚を養いうる。字数に関係なく様々な記述問題に取り組むことが大切である。また、漢字問題は、文章読解の基盤となる語彙(ごい)力に関わり、有力な得点源でもある。伝統的に漢字問題を重視してきた関西大学の試験では、書き取り問題の難度が相当に高く、また出題数も多いことにも配慮して、できるだけ早い時期から漢字問題集に繰り返し取り組むことで、実力を養っておきたい。

時間配分に留意した読解練習を

多くの日程の試験時間は75分となっており、問題文の分量を考えるとそれほど長くはない。したがって、過去問題に積極的に取り組みながら、試験時間内で的確に問題を読み解く練習を十分に積み重ねておく必要がある。ただし、解答の採点を終えたら、もう一度時間をかけて問題文を丁寧に読み返して問題文の主題を確認することと、各設問をじっくり検討し直すことが大切である。