河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

日本史

2018年度入試の問題分析

問題数は大問数が日程により3題もしくは4題で、小問数は40問で統一され、すべてマークセンス方式であった。2日程とも例年同様に大問Ⅱは史料を使用した問題で、ほかの大問は3~4本のリード文形式であった。設問はすべて4択で、設問形式は空欄補充問題(組み合わせを含む)と下線部設問が中心であるが、日程によっては文章正誤問題がやや多く出題されることがある。また、図版使用問題と地図上の位置選択問題が日程別に出題された。各大問は問題全体を通したテーマは見られないが、大問中の各ブロックでテーマが設けられている。小問数で時代を見ると、近代が全体の3割半ばを占めて例年どおり最も多く、戦後も含めると4割半ばの出題となった。次いで古代・近世がともに2割程度、中世が1割程度で、この時代順は2017年度と同じであった。例年少ない傾向にある原始からの出題はなかった。分野では、例年どおり政治が4割程度を占めて最も多く出題され、次いで外交が3割程度、社会経済が2割強、2017年度に減少した文化は2018年度も1割弱であった。難易度は、史料問題と戦後がやや難化した。

2019年度入試対策・学習アドバイス

基本事項の確認と史料問題の対策

全体的に基本事項を問う問題が多いため、教科書中心の学習でおおむね対応が可能である。ただ、受験生が苦手傾向にある文章正誤問題では、歴史事項の理解力や時代感覚を問うことがあるため、その点を日頃の学習で意識してほしい。史料問題では、頻出史料と受験生にはあまりなじみのない史料(市販の史料集の多くには掲載あり)が使用されている。そのため、まずは市販の史料集などで頻出史料の基本事項を確認したうえで、未見史料にも学習を進めたい。

古代以降の全分野の学習が肝要

時代は例年原始が非常に少なく、近代が最も多いが、古代~近世も一定の割合で出題される。また、戦後からも1割程度出題されるので要注意である。戦後の下限は、2017年度は2001年の小泉純一郎内閣、2018年度は消費税を5%に上げた1997年の橋本龍太郎内閣であった。今後の学習の目安としたい。分野は、例年政治が多く出題される傾向にある。その一方で、社会経済・外交・文化は年度や日程によって変動するため、すべての分野の学習が肝要である。

地図・図版使用問題に注意

2016年度から登場した地図使用問題が、引き続き1日程で出題されたため、地図使用問題は定着したと考えられる。そのため、日頃から地図で位置を確認する習慣を身につけたい。一方、図版問題は基本的な彫刻・絵画・建築などが使用されており、図版対策の有無で得点差がつくと考えられる。まずは教科書掲載の図版から取り組み、可能であれば市販の資料集に学習を発展させたい。

過去の入試問題の研究

追手門学院大学の史料問題は、設問文や選択肢などに注意を払うことで、正答に到達できる場合がある。過去問を通じて、そのような問題への対応に慣れておこう。また地図・図版使用問題は、対策次第で大きく得点差が生じる可能性があるため、日々の学習においては教科書や資料集を座右に置き、常に位置や図版に関する知識を確認する姿勢を心がけたい。追手門学院大学の戦後の問題の特徴は、現代に近い時代まで問われる点と、世界の動向に関連する事項が問われる点である。これらも過去問の研究で克服してほしい。