河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

化学(医学部)

※前年度入試の学習アドバイスです。今年度情報は9月下旬より順次更新いたします。

2018年度入試の問題分析

出題数は大問4題、全問記述形式の問題であった。2018年度は計算問題が8問も出題され、やや計算量が多かった。また、2017年度に引き続き論述問題が出題されなかった。

一般入試前期での出題内容は、[I]化学結合と分子の構造、オキソ酸の強さ、[II]高分子化合物の性質、ナイロン66の構造と性質、浸透圧を用いた分子量の計算(計算問題2問)、[III]ADPとATPを題材にした熱化学方程式、化学平衡と平衡定数の算出(計算問題5問)、[IV]脂肪族化合物の構造決定、光学異性体(計算問題1問)であった。試験時間は理科2科目で120分となっており、難易度は基本~標準の問題が中心である。また、様々な知識問題について的確に答える能力が必要なのは当然であるが、受験生が通常の問題演習で出合うことが少ない内容について、その場で考えさせるような、思考力を要する問題が含まれることもあるので、問題文をよく読み、問われている内容をしっかりと理解して、一つひとつ確実に解答していく能力が必要である。

2019年度入試対策・学習アドバイス

標準問題をやり込もう

理論分野からは、化学結合、中和滴定や酸化還元滴定、電池・電気分解、反応速度と化学平衡などからの出題が多いが、どの分野から出題されても対応できるようになっておく必要がある。また、無機分野からも反応式などの知識問題が出題されるので注意が必要である。有機分野からは、脂肪族、芳香族の反応だけでなく、糖やアミノ酸、タンパク質、核酸、合成高分子化合物の分野からも出題されるので、知識を正確に記憶しておくことが必要である。難度の高い問題が含まれることもあるが、教科書の内容をきちんと理解していれば、解答できる問題がほとんどである。はじめから難問題集を解くのではなく、教科書や標準問題集を中心に演習を行い、まずは基本事項の徹底理解に努めること。

論述問題対策もおこたらないようにしよう

論述問題が多数出題されたこともある。「なぜそのようになるのか」という疑問を常に持って学習し、参考書などで知り得た内容を短文形式にまとめる練習をしておくとよい。普段から自分の言葉で文章にまとめる練習をしておかないと、試験会場で急には書けない。

有機分野からの出題は必ずある

有機分野からの出題は必ずある。年度によっては全体の50%以上が有機分野のときもある。構造決定の問題が出題されることもあるので注意すること。また、天然高分子や合成高分子に関する知識もしっかりと定着させておこう。

無機分野もしっかり勉強しよう

無無機分野からの出題もある。出題されれば電気分解や電離平衡などの理論分野が絡まってくる場合もあるので、無機全般の知識を確実に理解しておくことが必要だ。無機分野はおろそかになりがちだが、合格には高得点が必要だろう。

過去問を解いてみよう

標準的な演習を繰り返した後は、大阪医科大学特有の出題形式に慣れる必要がある。「有効数字に注意して答えよ」のように、具体的な有効数字の指定のない場合は、計算に用いた数値の最小桁数に合わせて解答するのが原則である。こういった出題形式に対応するためには、過去問を実際に解答してみることで、計算処理の練習をし、時間配分についても対策しておく必要がある。