河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

生物(医学部)

※前年度入試の学習アドバイスです。今年度情報は9月下旬より順次更新いたします。

2018年度入試の問題分析

大問は2017年度と同じ4題で、例年どおり、基本的な知識を尋ねる問題、理解度を確かめる論述、そして表やグラフの読み取りを尋ねる考察問題を含む出題であった。標準的な内容が多く、大阪医科大学の受験者層を考えると、高得点を狙える出題であるといえよう。単科医科大学にありがちな高校生物を逸脱した設問や、出題意図がわかりにくい設問などはないが、医学部らしい設問は2018年度も出題された。高校で学習した内容をしっかり理解し、ヒト関連のテーマについて丁寧に学習しておけば得点できる良質の入試問題であった。

一般的な私立の単科医科大学の入試問題は近年ますます難化の傾向にあるが、大阪医科大学では高校生物の範囲を超えないように出題がなされており、大阪医科大学の偏差値からすると得点しやすい問題が並んでいると言える。しかし、論述解答が要求される割合が高く、用語を覚えるだけのような理解を伴わない学習では、得点できないようになっている。それぞれのテーマに対して、正確に内容が理解できているかどうかが問われる入試問題であるといえよう。

2019年度入試対策・学習アドバイス

問題演習を積もう

近年の大阪医科大学の生物入試を見ると、入試対策用の問題集でよく見かけるような標準的な問題の出題頻度が高い。高校で教科書と併用して使用した問題集などでよいので、テーマごとに問題演習を積んで入試に備えよう。ただし、2018年度の「肺に空気を取り込む呼吸運動」を扱った問題のように、高校では履修しないような内容の設問も含まれる。これらは問題文に与えられた情報(2018年度であれば、指定語句)をもとに、その場で考察する力が試されている。考察には、テーマに対する理解と具体的な知識がないと対応できない場合も多い。問題を演習するときには、正答を見つけるだけでなく、尋ねられている内容に関して学習を補足し、内容を整理して理解を深めておくことが重要である。

計算問題に強くなろう

2017年度には酸素解離度の計算、2016年度にはDNAの複製に要する時間の計算、2015年度には集団遺伝の計算、など計算問題はほぼ毎年出題されている。計算問題は出題されるものと考え、対策をとっておこう。呼吸や光合成の計算、神経の伝導速度の計算、遺伝子やタンパク質合成の計算、腎臓での再吸収量の計算、筋肉の張力からフィラメントの長さを求める計算なども重要である。とにかく、計算問題に関しては苦手をつくらないよう、積極的に取り組んでおこう。

ヒトに関連するテーマは要注意

大阪医科大学の生物入試は出題分野が幅広く、全分野から出題されている。しかし、やはり傾向としては植物ホルモンや花芽形成など植物関連の出題は少なく、基礎医学に関係する代謝や遺伝子、ヒトがテーマとなる循環系、ホルモンなど恒常性、神経や筋収縮などのテーマの出題は多い。また、植物関連の出題では標準的な出題が多いが、動物関連、遺伝子関連ではやや難度の高い出題が多い。バランスを考えて学習を進めるようにしよう。 また、医学部入試全般に言えることであるが、進化に関する出題頻度が高い。教科書の後ろの方にあることから高校での履修が遅れ、学習が後回しになりがちである。注意しよう。