河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

生物

※前年度入試の学習アドバイスです。今年度情報は9月下旬より順次更新いたします。

2018年度入試の問題分析

大問5題から構成されており、問題数は合計40であった。解答様式はマークシート方式であり、受験生が苦手とする実験問題も出題されるが、難易度は標準的といえるだろう。1科目あたり45分の試験時間であることを考えると、分量はやや多く、手早く文章を読みこなさなければならない。

出題分野は生物基礎の全範囲と生物の「生命現象と物質」「生殖と発生」「生物の環境応答」である。2018年度の出題は、第1問が酵素などの生物の「生命現象と物質」に関する内容、第2問が減数分裂や重複受精など生物の「生殖と発生」に関する内容、第3問がDNAの構造やDNAの抽出実験など生物基礎の「生物と遺伝子」に関する内容、第4問が肝臓のはたらきなど生物基礎の「生物の体内環境の維持」に関する内容、第5問が筋の構造や筋収縮の仕組みなど生物の「生物の環境応答」に関する内容であった。

森ノ宮医療大学では「生物の体内環境の維持」や「生物の環境応答」の範囲から、ヒトの体内に関する出題が非常に多い。2018年度の出題傾向は、2017年度と変化はなく、大問ごとの出題範囲は同じであった。

難易度については、教科書レベルを逸脱するような難問は見受けられない。しかし、特に人の体内に関する問題においては、高等学校の授業ではあまり学習しないような細かな知識が出題されており、問題集などによる練習が必要である。

2019年度入試対策・学習アドバイス

教科書記載の用語を深く理解する

教科書に記載されている用語や生物名など、基本事項を問う問題が多いが、具体的な物質名や成分名、人名なども問われている。また、正しいグラフを選択する問題や、実験結果を選ぶ問もあり、中途半端な知識では、正解を選ぶことはできない。教科書の太字になっている用語などを学習する際に、用語の意味やはたらきなどをしっかりと理解しておく必要があるだろう。また、教科書や参考書では、重要事項が図やグラフで説明されているものが多い。その場合は、用語とともに図やグラフそのものも覚えてしまうことが望ましい。何も見ずに重要な用語や図、グラフが描けるように練習するべきである。前述したように、森ノ宮医療大学では、酵素、恒常性や免疫、筋収縮や神経などヒトの体内に関わる出題が多く見られる。入試の出題頻度が多いことに加えて、大学に入学した後も深く関わる内容である。受験生にはこれらの分野をより多く学習しておくことを期待したい。また、2018年度では出題がなかったが、ゲノムや遺伝子発現など、バイオテクノロジーに関する問題も押さえておきたい。

同じ問題集を繰り返す学習を

設問と解答を覚えてしまうくらい、同じ問題集を何度もやることが基礎学力の定着に繋がる。森ノ宮医療大学では教科書レベルを大きく逸脱しない問題が出題されるので、こういった学習がより効果的である。

基本的な計算問題の練習を

少ないながら計算問題も出題されている。2017年度では、DNAの長さや腎臓における尿素の再吸収率を問う問題が出題された。2018年度には、神経の伝導・伝達速度が問われている。いずれも、標準的な問題なので、問題集に載っている一般的な問題は繰り返し練習しておく必要がある。