河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

古文

2018年度入試の問題分析

国語を選択した場合、古文は看護学部を除く全学部で出題範囲になっている。 2018年度は、作り物語の『堤中納言物語』、江戸時代の紀行文である『芦のやどり』、歌論の『俊頼髄脳』、作り物語の『落窪物語』から出題され、2017年度と同様に非有名出典を交えた構成であった。いずれもストーリー性のある箇所が選ばれており、本文の量は約900~1,150字の比較的長文である。設問数は2017年度とほぼ同じく9~13問、小問数は15~21問からなり、選択形式により出題されている。 その内容は、解釈、傍線部の説明、理由や心情を問う設問、主体判定、内容判定、空欄補充、語意などの文脈を踏まえた正確な読解力の有無を確認する設問を中心に、「なり」「なむ」の識別を絡めた品詞分解、助動詞・助詞の用法などに関する文法的説明を問うもの、文学史を問うものなどから、多彩に構成されている。

また、2017年度は見受けられなかった和歌の解釈に関する設問は、2018年度では復活している。

全体的に基本的な知識をしっかりと学習しているかを問う、バラエティーに富んだ標準的出題といえよう。

2019年度入試対策・学習アドバイス

古語と文法を習得しよう!

同志社女子大学の古文は、ストーリー性のある出典から主に出題される。近世作品も出題されており、これらの作品は普段目に触れる機会が少ないので、文体に慣れておきたい。さて、設問の構成を見る限り、正確な内容把握に基づく総合的な学力が試されているといえる。したがって、まず古語と文法的知識を基盤とする正確な読解力の養成に努めなければならない。

①古語の学習…形容詞や慣用表現を中心に古文単語集などを利用して、入試直前まで徹底的に反復しよう。日頃から古文単語集を利用してこまめに確認し、記載されていない古語や意味を書き加えるぐらいの、積極的な姿勢で取り組んでほしい。

②古典文法の学習…「なり」「なむ」などの識別の語や助動詞・助詞の用法などを問う設問が出題されたことから、基本的な知識を押さえたうえで、助動詞・助詞などの用法を文章上で正確に判定できるように努めなければならない。また、これらは解釈や品詞分解などの設問を処理するうえでも重要なポイントとなる。文法に苦手意識を抱いている人は、薄手の問題集でよいから詳細な解説のあるものを利用して反復して学習するよう心がけたい。

読解力の養成に励もう!

主体判定を始めとする人物判定や内容判定などの設問がほぼ必ずといっていいほど出題されていることからも、本文を正確に読解する力を養成することは不可欠である。読解力養成のためには、詳しい解説が用意された選択式設問を主とする問題集や参考書に取り組んでみよう。正解するための着眼点やこれに伴う読解上のポイントを明確に意識して、一度だけではなく二度三度と反復学習することが望ましい。特に、解釈および古語の語意を問う設問は、逐語訳を踏まえたうえで文脈上でより適切なものを選択させる傾向にあり、主語を意識して正確に読む普段の学習姿勢がその正否に大きく影響する。また、取り組んだ問題の本文を音読する習慣も速読力を向上する上で大いに効果的である。

和歌対策、文学史対策も忘れずに!

和歌については、これまでの傾向を踏まえると、まず出題されるものと考えておこう。掛詞などの修辞も学習したうえで、十分に対策を講じておくこと。

最後に、文学史に関する出題は必出であり、これらは国語便覧などを利用してぜひ確認しておこう。