授業の特徴、授業の内容、学べること、特色などを掲載しています。

授業紹介

法学部 法律学科
特殊講義(国際人道法模擬裁判Ⅰ)

指導教員 新井 京 教授

同志社大学法学部を卒業し、2006年に同志社大学へ着任。国際法、国際人道法、武力紛争法を専門とし、海外の研究機関とのつながりも強い。趣味は音楽と読書。学生時代には同志社交響楽団などでバイオリンを演奏していた。

国際法における模擬裁判の世界大会に挑み
グローバルな法の運用能力と語学力を磨く

講義の目的

世界で戦うことを目的に模擬裁判に取り組む


模擬裁判の様子。検察役と弁護士役の
学生が互いに主張する間、先生が
キーワードや争点を解説

大学生が世界を舞台に活躍し、競い合うのが当たり前の時代。戦争や紛争下での人道の保護を目的とした国際人道法を専門に研究している新井京先生は、法律分野で世界と戦うことを目的に、「国際人道法模擬裁判」の特殊講義を開講している。

「国際法は、いわば法律における世界の共通語です。法律が世界につながっていることを体感してもらうため、この講義では、最終的に『International Humanitarian Law Moot』(以下IHL Moot)へ参加することを目的としています」

『IHL Moot』とは、毎年、開催されている国際人道法の模擬裁判の世界大会である。大会では、学生たちが架空の刑事事件について検察と弁護人の両立場に分かれ、弁論書作成と口頭弁論を行う。日本での予選大会が開かれ、代表に選ばれたチームは世界大会で各国の代表たちと覇を競う。

提出する書面や弁論もすべて英語を使用する。「資料の多くが英語なので、リーディング力は着実に身につきますし、英語での弁論能力やライティング力も伸びます」と新井先生は語る。

講義の流れ

リアルな国際裁判の体験を通じて高度な法的思考能力を磨く

特殊講義は、1年から履修可能。春学期では国際人道法の講義と模擬裁判を中心に行い、学期末には日本語での弁論を体験する。秋学期は、日本予選と本大会に向けた英語での書面および弁論のトレーニングに入っていく。架空の設定とはいえ、模擬裁判で扱うテーマは実際の国際事件をベースとしている。ある日のテーマは、内戦中の隣国に空軍を派遣した架空国家が間違えて病院へミサイルを発射し、市民を死傷させた事件。このように、高度で複雑なテーマの裁判を体験することで、法の運用能力や弁論能力が養われていくのだ。

「日本では、法律を深く緻密に突き詰めていく傾向がありますが、海外では法をいかに解釈し、運用していくかが重視されます。大切なのは法の思考能力です。模擬裁判を通じて法的思考を磨いておけば、どの国でも通用するのです」

受講生の進路

受講生は法曹界やビジネス界など幅広いフィールドで活躍

授業の内容はハイレベル。だからこそ、学生は大きく成長していく。受講生は卒業後、法曹界のほか外交官や企業コンサルタントなど幅広く活躍している。

「学生たちに、大学4年間で『これを成し遂げた』と胸を張れる経験をさせてあげたい」

教室から世界へ!


  • 自分の言葉で法の解釈と適用を語る訓練を続け、アウトプットを意識したインプットを学ぶ。少人数で取り組むため、積極的な参加もしやすい。


  • 教室を飛び出しての合宿。チームとしての団結、仲間との協力も講義で得られる大事な体験。この合宿から大会に向けてのスタートを切る。
  • 世界大会では他国の代表(写真はインドネシア)とぶつかる。彼らがライバルである以上に「共通語=国際法」を語る仲間であると実感できる。