河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

現代文

2018年度入試の問題分析

国語全体では、基本的に現代文・古文各1題からなる出題(試験時間75分)であった。現代文は、5,000~6,000字程の長文1題型の出題である。問題文は、本格的な評論文からの出題が中心で、形式・内容の両面にわたって安定した出題が続いており、大学側の入学試験および受験生に対する真摯な姿勢が感じられる。〈空欄補充問題〉〈傍線部の内容・理由説明問題〉〈内容合致問題〉〈40字以内の記述問題〉と例年どおりの出題であったが、接続詞・副詞を補充する〈空欄補充問題〉がここ数年増加傾向にある。文章の長さおよび満点(現代文は90点)を考慮するならば、設問数が6~7問と少なく、1問あたりの配点が高いため、不正解は避けたいところである。

2019年度入試対策・学習アドバイス

本格的な文章読解力を養成する

最近は読みやすい随筆風評論も出題されているが、求められる読解の水準も字面の易しさに反してハイレベルなので、「しっかり読んで書く」という受験学習の王道を心がけてほしい。傍線部の前後しか読まない小手先の対応では高得点は望めない。文化論、芸術論(特に芸能の分野は頻出である)、社会論など諸分野が出題されるので、普段から様々な評論文に取り組み、文脈を丁寧に読み取りながら、文章全体の論旨や主旨(筆者が言いたいこと)を的確に把握できる読解力を養っておきたい。また、その読解を通じて知的な背景(「環境問題」、「コミュニケーション論」などは頻出している)を豊かにしておくことも重要だ。同時に、「相対化」「パラドックス」「普遍」といった評論文で頻出する用語の意味を理解しておくと、文章読解のみならず〈空欄補充問題〉にも効果的である。問題文を何度も読み返し、文章全体の主旨を200字程度で要約することも、問題文の主題が順を追って問われる同志社大学の試験対策には有効である。

記述問題は最重要である

選択問題については、設問の要求する内容に関わる部分を問題文中で見極め、その部分を選択肢と照合して正解を選ぶとともに、同様に問題文の叙述内容と照合しながら、不正解選択肢の間違いの箇所をチェックして確実に消去する〈消去法〉を活用することが重要である。

記述問題については、配点の比重が極めて大きいと考えられ(問7の一問で30点と想定)、ここを空白のまま試験を終えれば、合格は期待できない。必ず書いて、せめて部分点を獲得しなければならない。文章全体の主題に関連した内容が問われることが多いので、設問文をよく読み、問題文中から複数の解答ポイントを把握して、それらを制限字数内でまとめる練習を繰り返すこと。近年は40字以内での出題が続いているが、30字や60字といった制限字数を経験することで40字の感覚がわかるのだから、字数に関係なく多くの記述問題に取り組んでほしい。また、記述問題にて漢字の実力を問う旨が以前に同志社大学から公表されている。設問としての書き取り問題がないからと油断せず、日頃から、漢字の学習にいそしみ、誤字脱字を避けた答案作成を実践することが何よりも肝要である。