河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

現代文

2018年度入試の問題分析

一般入試前期スタンダード3科目型の場合は、大問3題の構成。そのうち2題が現代文の問題で、残り1題が古文の出題となっている。現代文は3,500~4,500字程度の本文量。大問ひとつあたりの設問数は8~9問。

スタンダード2科目型の場合は現代文のみの出題で2題の構成。こちらの大問一は3,500字程度、大問二はそれ以上の本文量で、しかも大問ひとつあたりの設問数は13問と多い。古典の出題がなく、大問2題だからといって3科目型の場合に比して、解答時間に余裕があるというわけではないので注意してほしい。

3科目型、2科目型の共通の傾向であるが、大問のうちひとつは論理的文章(評論文)、もうひとつは文学的文章(随筆文、もしくは小説)からの出題。テーマは文化、経済、民俗、社会など多岐にわたるものの、本文著者は入試頻出のものが多く、高校の教科書レベルを逸脱するような難解なものは出題されていない。すべてマーク式で、基本的には4つの選択肢のなかからひとつ選ぶ形式。2つ選ぶ場合などは、選択肢が6つ用意される。この出題形式はここ数年変わらない。なお、「適切でないもの」「合致しないもの」を選択させる設問も用意される場合があるので、問題を解く際には十分に注意したい。設問は漢字、語句の意味、語句や接続語の空欄補充、傍線部内容説明、傍線部理由説明、本文の趣旨判定など。一般的な私立大学型の構成といってよい。漢字や語句の意味問題などの知識を問うものと、本文および傍線部の精緻な読み取りができたかを試す問題とがバランスよく配置されている。

2019年度入試対策・学習アドバイス

確かな語彙(ごい)力を身につけよう

どの日程でも選択式の漢字問題が出題されている。大学入試用の漢字問題集を1冊でもよいから繰り返し取り組み、わからない言葉はその都度辞書を引いて、意味も覚えよう。知らないものを調べて知るという、こうした学習の基本的な姿勢は、小説問題などで出題される語句の意味問題への対策にもなる。自分の語彙(ごい)力に自信がない人は、市販の現代文用語集などを積極的に使うのもよい。

過去問で十分な訓練を

読解問題はおおむね標準レベルであり、ここ数年の出題傾向に大きな変化はないので過去問を使って形式に慣れてほしい。市販の問題集ならば、基礎~標準レベルの私立大学向けの問題集を利用するのがよい。問題文を通じてそれまで自分の知らなかった言葉に出合い、そこからさらに語彙(ごい)の知識を増やすこともできるはずだ。

「現代文の勉強」というと、古いものから近年の文章まで様々な文章からの出題があるので、何か雲をつかむような印象を持ってしまうかもしれない。しかし入試問題として、受験生の目の前に現れる文章には必ず一定の「論理(筋道)」が存在する。そうであれば「現代文」とは、できるだけ速いスピードで、本文中の論理を精緻につかむ練習であることを結局は意味する。「論理」を精緻に速く追っていくためには読解の根幹を成す「語彙(ごい)」の力と、文章の道筋を構築している指示語や接続語などの「文法」の理解が大切。日々のたゆまぬ努力で語彙(ごい)と文法という、2つの国語力を粘り強く高めていってもらいたい。