河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

現代文

※前年度入試の学習アドバイスです。今年度情報は9月下旬より順次更新いたします。

2018年度入試の問題分析

一般入試のA日程の現代文は、いずれの実施日でも大問ひとつで、評論文からの出題だった。出題内容の内訳としては、内容読解問題、熟語などの言葉の知識を問う問題、適語(接続語、抽象語、修飾語)補充問題のほかに、文学史問題、文法問題を含む点が特徴的。解答方式は、すべてマーク式である。出題された評論文は、コミュニティが持つ内向きと外向きの両ベクトルの緊張関係に注目した広井良典『コミュニティを問いなおす――つながり・都市・日本社会の未来』(2月4日実施)、インターネット上の情報削除の可否をめぐって主張されている「忘れられる権利」を扱った宮下紘『ビッグデータの支配とプライバシー危機』(2月5日実施)、理系の知は有益だが文系の知は無益だと見なす偏見を批判した吉見俊哉『「文系学部廃止」の衝撃』(2月6日実施)のように、現代社会がシステムとして抱えた問題点を指摘する、標準的な難易度の文章だった。文学史問題は、本文の内容にちなむ近現代の「作家名̶作品名」の関連を問うもので、宮澤賢治の作品ではないもの、遠藤周作の作品(『沈黙』)を選ばせる問題などが1問出題された。文法問題では、「きわめて」と同じ品詞の語(副詞)、「~しか」の品詞名を選ばせるなど、品詞分類と各品詞の働きの知識と理解が問われた。

2019年度入試対策・学習アドバイス

読解問題への対策

本文全体の趣旨と論理展開を丁寧に、かつ正確に読解する力の習得が、現代文問題を攻略するうえでの最大の目標となるが、京都外国語大学の問題に関しても、その基本指針は変わらない。読解に際しては、本文全体のキーワード、キーセンテンスを押さえることが最重要課題だが、そのためには、本文の末尾に記されたタイトルをもヒントにしつつ、本文全体を支える対比関係や因果関係の表現に注目する力をつけておきたい。最後の内容合致問題で問われる、筆者が一番言いたいこと(主張)を正確に把握する力をつけるには、最終段落をしっかりと押さえることに加えて、そこに至る論理の流れを後づけていく作業が必須である。各段落に段落番号を振り、その要点を小見出しにする練習を重ねてみるとよいだろう。またさらに、全体を3つもしくは4つ程度の意味段落にまとめ、そこにも小見出しをつけるようにすると、一層読解力が鍛えられてくる。接続語の空欄補充問題では、いくつかの可能性が考えられる場合には深追いをせず、ひとつに決めやすい番号から順番に答えを入れてみるとよい。基本的な評論用語、基本語句、接続語の知識や理解についても、普段から学習を積み重ねていきたい。

知識問題への対策

文学史、慣用句や四字熟語、文法など、出題のポイントが明確なので、目的意識を持って学習に臨みたい。文法に関しては、国語便覧あるいは参考書の記述の要点をノートにまとめたうえで、問題集で仕上げること。品詞の学習は、古文の勉強とも重なりあう。自立語/付属語、さらに活用語/非活用語に分けた品詞分類表を自分で書けるようにすること。ただし、文法用語に若干の異同がある点にも注意しよう。文学史の問題は比較的容易なので、近現代の重要な作家と、そのテーマや主要な作品をノートにまとめ、着実な得点源にしたい。