河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

数学III・B

※前年度入試の学習アドバイスです。今年度情報は9月下旬より順次更新いたします。

2018年度入試の問題分析

以下では、2月2日に実施されたA・F方式のものを取り上げている。試験時間は90分で、大問4題である。問題形式は、最初の1題が独立した小問2問からなる空所補充形式の客観式であり、あとの3題はすべて記述式である。次に出題分野および難易度について見ていく。客観式の大問1について、初めの小問は「複素数平面(数学III)」から、3点が一直線上にあり、2直線が直交する問題が出題された。計算は複雑であるが標準レベルの出題である。次の小問は「数列(数学B)」から、漸化式で定められた、各項の値が整数である数列の第7項を求め、第90項を31で割った余りを求める問題が出題された。余りの周期性に着目する問題であり、やや難しい。続いて記述式の3題について述べる。大問2は「空間ベクトル(数学B)」から、点が平面上にある条件、点が三角形の重心であることを示す問題が出題された。難易度は標準レベルである。大問3は「三角比(数学I)」から、円に内接する四角形の面積についての問題が出題された。面積の平方を式で表す計算、最大値を求める計算が複雑であり、やや難しい。大問4は「微分、積分(数学III)」から、導関数を求め、増減を調べ、極値を求める問題が出題された。標準レベルであるが、極値を求めるとき部分積分を正しく計算しなければならない。

2019年度入試対策・学習アドバイス

過去数年間の出題を見渡してみると、様々な分野から出題されていて、計算量も少なくない。また、難易度は標準レベルのものが多く、やや難しい問題も出題される。このようなことを念頭に置いて入試問題が解けるよう計画的に、今後の学習に取り組んでいかなくてはいけない。

基礎を固め、計算力をつけよう

まず、教科書をよく読んで内容を深く理解し、教科書の例題や問いを実際に解いてみて基本事項や公式を習得する。その後、練習問題や章末問題を解いて頻出問題の解法や、基本的な考え方をマスターしよう。教科書の学習を終えたら、次に基本レベルの問題集に挑戦し、例題として提示されている典型問題の解法を習得しよう。理工学部の入試では、いくつかの分野に関連した融合問題がよく出題される。融合問題は、一見したところ複雑に見えるが、分解してみると一つひとつのステップは単純で基本的なものである。まずは、基本をしっかりと身につけることが大切である。また、計算が正確に行えないと次の段階に進めないので、複雑な計算を正しく行える計算力をつけることも重要である。

図形問題に慣れよう

図形的な問題を、座標、三角関数、ベクトルなどを用いて数量化し、方程式、関数、数列の問題に帰着させて解くような問題がよく出題される。この種の問題への対策としては「図形と方程式」「三角関数の図形への応用」「ベクトル」の分野から、標準的な典型問題をしっかりと学習して、基本をきちんと習得しておくことが大切である。

数学IIIの微分・積分を得点源に

数学IIIの微分・積分からの出題が毎年ある。グラフの概形、接線、面積を求めるものが目につく。基本的な計算方法、解法や考え方を理解していれば得点しやすいので、大学受験用問題集の基本問題を繰り返し練習しておくとよい。また、指数対数関数、三角関数、数列とも関連が深いので、数学II・数学Bのこの分野の学習もしっかり行っておくことが望ましい。