河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

数学III・B

2017年度入試の問題分析

以下では、2月2日に実施されたA・F方式のものを取り上げている。

試験時間は90分で、大問4題である。問題形式は、最初の1 題が独立した小問2問からなる空所補充形式の客観式であり、あとの3題はすべて記述式である。

次に出題分野および難易度について見ていく。

客観式の大問1は、初めの小問が「三角比(数学I)」で円に内接する四角形の辺の長さを求める問題であり標準レベルである。次の小問は「指数関数、対数関数(数学II)」で連立不等式を満たす自然数の最大値、最小値を求める問題であり標準レベルであるが、計算量の多い問題である。

続いて記述式の3題について述べる。大問2は、「空間ベクトル(数学B)」で、球面の方程式、また球面とyz空間に平面と交わる円の中心の座標と半径を求める問題であり標準レベルであるが、計算がやや複雑な問題である。大問3は、「確率(数学I)」と「積分(数学II)」の融合問題である。さいころを2回投げて1回目に出た目をa、2回目に出た目をbとし、放物線と直線で囲まれた部分の面積をa、bを用いて表し、条件を満たす確率を求める標準レベルの問題である。大問4は、「微分・積分(数学III)」で導関数を求め、関数のグラフの概形を描き、グラフを用いて方程式の異なる実数解の個数を調べる問題であり標準レベルである。

2018年度入試対策・学習アドバイス

過去数年間の出題を見渡してみると、様々な分野から出題されていて、計算量も少なくない。また、難易度も標準レベルのものが多い。このようなことを念頭に置いて今後の学習に取り組んでいかなくてはいけない。

基礎を固め、計算力をつけよう

まず、教科書の基本事項をよく読んで理解し、問いや例題を実際に解いてみて解法を習得する。その後、練習問題や章末問題を解いて基本的な考え方をマスターしておこう。

次に基本レベルの問題集に挑戦し、例題として提示されている典型問題の解法を習得しておこう。

理工学部の入試では、いくつかの分野に関連した融合問題がよく出題される。融合問題は、一見したところ複雑に見えるが、分解してみると一つひとつのステップは単純で基本的なものである。まずは、基本をしっかりと身につけることが大切である。また、計算が正確に行えないと次の段階に進めないので、計算力をつけておくことも重要である。

図形問題に慣れよう

図形的な問題を、座標、三角関数、ベクトルなどを用いて数量化し、方程式、関数、数列の問題に帰着させて解くような問題がよく出題される。この種の問題への対策としては「図形と方程式」「三角関数の図形への応用」「ベクトル」の分野から、標準的な典型問題をしっかりと学習して、基本をきちんと習得しておくことが大切である。

数学IIIの微分・積分を得点源に

数学IIIの微分・積分からの出題が毎年ある。グラフの概形、接線、面積を求めるものが目につく。基本的な計算方法、解法や考え方を理解していれば得点しやすいので、大学受験用問題集の基本問題を繰り返し練習しておくとよい。また、指数・対数関数、三角関数、数列とも関連が深いので、数学II・Bのこの分野の学習もしっかり行っておくことが望ましい。