河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。



現代文

2017年度入試の問題分析

国語は、現代文のみが課され、評論が2題出題されている。一般入試(前期)では、試験時間は60分で、設問は全問マークシート方式である。名古屋学院大学の現代文は、受験生の基本的な読解力を問う問題として、哲学、社会、文化、芸術など幅広いジャンルから出題されてきたが、2017年度もこれまでの傾向を踏襲したものになっている。出題される文章の量や文章の難易度は私立大学型として標準的なものであり、設問も、漢字の書き取り、空欄補充問題、傍線部の内容説明問題、傍線部の理由説明問題、本文の内容合致問題など標準的な私立大学型の問題が出題されている。

2018年度入試対策・学習アドバイス

基本的な読解力を身につけよう

出題されている文章は、標準的な難易度の文章であり、また設問も私立大学型としてオーソドックスなものである。したがって、まず標準的な私立大学型の問題集で問題演習をすることで、基本的な読解力を身につけるようにしたい。その際、ただ漫然と問題演習を繰り返すのではなく、与えられた文章の構造がどうなっているのかをしっかりと捉えられるように、特に文章の対比構造などに注意しながら文章を読んでいくようにしたい。例えば、2017年1月31日に実施された一般入試(前期)問題のIでは、森博嗣『孤独の価値』が出題された。小説家であり、建築家でもあった筆者が「美」について論じた文章であり、芸術論の一種ともいえよう。一般に、芸術論は受験生が苦手とするジャンルであるが、本文も建築やファッション、絵画などと話題が多岐にわたっており、捉えにくいと感じた受験生は少なくないだろう。しかし、本文では、「子どもや若者」と「大人」、また「若さ」と「成熟」が対比的に論じられており、この対比構造が本文の一貫した論理を形づくっている。このことを意識すると、本文後半に出てくる〈賑やかさ⇔静けさ〉や〈肉体⇔精神〉といった対比も理解しやすく、設問の選択肢の検討も容易になったはずである。

過去問も十分に研究しておこう

標準的な私立大学型の問題集で問題演習を行い、ある程度読解力が身についてきたら、過去問を解いてみよう。もちろん、名古屋学院大学の現代文は、文章の難易度も設問の難易度も私立大学型の問題として標準的なものであり、奇をてらうような問題は出題されていない。ただ特定のジャンルに偏ることなく、幅広いジャンルから文章が出題されているので、やはり過去問の演習はやっておいた方がよいだろう。また、60分という試験時間に対して、問題量が多すぎることはないものの、試験時間に十分な余裕があるわけでもないので、最終的には時間配分の練習もしたうえで、本番の試験に臨みたいものである。

漢字の学習もおろそかにしないように

漢字の書き取り問題は5問出題されており、これもマークシート方式である。受験生のなかには、マークシート方式なので漢字は特に勉強しなくても何とかなると思っている人もいる。しかし、それは大きな勘違いだろう。たしかに、マークシート方式だと正確な漢字の知識がなくても、そこそこ点数が取れるときもある。しかし、安定して高得点を取るためには、やはり正確な漢字の知識は不可欠のものである。しかも、正確な漢字や語句の知識を持っていることが、現代文の読解の前提でもある。ぜひ早い時期に漢字問題集を一冊仕上げるようにしてもらいたい。