河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

世界史

2017年度入試の問題分析

問題数は大問4題、小問は49~51問で、2016年度とほぼ同じであった。出題形式は例年どおり、事項や人名の選択問題と短文の正誤判定問題が中心で、例年出題されている地図問題(2015年度は出題されなかった)が2017年度も2月4日入試で1問出題された。また、2月1日入試で用語(国と地名)の組み合わせ問題が出題された。全日程とも解答形式はすべて選択であり、そのほとんどが5者択一または4者択一の問題で、一部に6者択一の問題も出題された。出題分野は例年幅広く、2017年度は古代オリエント史、古代ローマとキリスト教、中世~近現代のヨーロッパ史、古代~近現代の中国史、アメリカ合衆国史(13植民地建設から現代)、ラテンアメリカ史、イスラーム史、東南アジア史・インド史・戦後の国際関係史などが出題された。また、中国文化・オリエント文化・古代ローマ文化・中世~近代のヨーロッパ文化などが出題され、海上交易や社会・経済に関する問題もあった。時代別では、例年前近代からの出題割合が少し高くて6割程度が前近代からの出題であるが、2017年度も2月4日入試が近現代の割合が高かった以外は6~7割程が前近代からの出題であった。また、文化史問題は例年頻出で、2017年度もすべての入試日程で全問題数の1~2割程度の文化史問題が出題された。一方、2月1日入試 42 の京都議定書の内容や 49 のTPPの内容を問う問題など、近年問題となっている環境破壊や国際的経済連携を意識したと思われる問題も出題された。

2018年度入試対策・学習アドバイス

基本事項をしっかり押さえよう

名古屋外国語大学の入試問題の多くは、基本的事項を問う問題である。したがって、日常の学習では学校の教科書の、太字で書かれた事項や人名などの基本用語を確実に覚えておくことが大切である。ただ、教科書によって太字の用語が異なるので、市販の用語集を用いて何が基本事項かを判断するのも有効な手段である。なかでも、出題頻度の高い中国史や中世から現代までのヨーロッパ史、アメリカ合衆国史は重要である。また、東南アジア史やイスラーム史などは、入試に頻出でありながら学習がおろそかになりがちであるからしっかり学習しておいてほしい。さらに、地図問題に対応できるよう、教科書の地図で、歴史上重要な都市の位置などを確認しておくこと。

文化史や近現代史の学習を忘れずに

名古屋外国語大学の入試では文化史は例年頻出であるが、多くの受験生にとって文化史対策は遅れがちである。しかし、文化史は基本的な事項(有名な人物とその作品や業績など)を覚えておけば、簡単に高得点が可能な分野である。過去5年間くらいの過去問を解き、そこで問われた基本事項(用語集で基本事項を判断するとよい)や複数回出題されている事項を覚えておこう。また、近現代史、なかでも戦後史を学習する余裕がないという受験生も多い。2017年度は、2月1日入試と2月3日入試で1~2割程の戦後史からの問題が出題された。戦後史を含めた近現代史の問題の出来は、文化史問題の出来とともに合否を大きく左右する。全問正解する必要はないが、ここでも過去5年間くらいの過去問を解くことで、基本的な問題は確実に正解できるようにしておきたい。