河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

生物

2018年度入試の問題分析

すべてマークシート方式である。2月3日と2月4日の日程において、大問は5題からなり、多くの大問でA、B分けされて出題された。また、2月5日の日程では、大問は6題からなり、A・B分けはなかった。いずれの日程においても、マーク数については40~41で、どの日程もほぼ同じ問題量であった。出題された分野については、顕微鏡観察、生物の特徴と多様性、代謝、酵素、遺伝子、細胞周期、体内環境の維持、酸素解離曲線、腎臓と尿の生成、肝臓、免疫、植生と遷移、生態系における物質循環、物質生産、および生態系の保全など、生物基礎のあらゆる分野からバランスよく出題された。多くの問題は基本的な知識問題であったが、なかにはやや難度の高い考察問題もあった。2月3日の第5問の物質生産の計算は生物基礎では参考扱いになっており、やや難しい問題であった。2月4日の第4問ではマングローブの特徴といったやや細かい知識が出題された。2月5日の第1問は核、葉緑体、ミトコンドリアが二重膜であることなど、生物基礎では発展の内容にあたる記述が選択肢に含まれていた。また、アオミドロの光合成に関する問題は、光合成速度に関する内容が参考扱いとなっている教科書が多く、生物基礎の受験生には難しかったであろう。第2問の問1は酵素の熱による失活が関連する実験問題であるが、この内容は発展に記載されている内容である。

2019年度入試対策・学習アドバイス

教科書の内容をしっかりと理解する

生物基礎の教科書に記載されている全分野の知識がまんべんなく出題される。しかも、かなり細かい知識や発展的な内容も出題されている。このような傾向の入試では、苦手な分野や曖昧な分野などがあると大きく失点する可能性が高く、そのようなことにならないように、しっかりと準備しておきたい。教科書の本文と参考の内容はもちろん、発展に記述されている内容も含めて教科書中心の学習を行い、用語や現象を正確に習得しておきたい。また、顕微鏡の扱い方など、実験に関する内容も出題されることから、生物実験の方法までしっかりと習得しておきたい。さらに、生物基礎の教科書に書かれている内容は出版社によって違いがあるので、可能であれば、複数の出版社の教科書についても目を通しておきたい。

問題演習で実践力をつける

多くの設問は標準的な難易度であることから、標準的な難易度の入試問題集に載っている知識問題や考察問題を繰り返し解くことで十分に対応できるだろう。問題集を使って勉強する際、はじめは簡単に解けない問題であったとしても、すぐに解答を見るようなことをせず、自分で様々に考えて、一旦は自力で解答することを心がけたい。また、考察問題と計算問題はたった1回だけでなく、最低2回は繰り返し解いてみよう。

計算問題には習熟しておきたい

計算問題は必ず出題されており、生物基礎で出題される計算問題は受験生の間でとりわけ得点差がつきやすい。塩基組成、細胞周期、酸素解離曲線、および尿生成などに関する計算問題は今後も出題されるだろう。このような計算問題で確実に得点するためには、入試問題集に載っている典型的な計算問題をできるだけたくさん解いておこう。