河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

生物

2017年度入試の問題分析

すべてマークシート方式である。2月3日と2月4日の日程において、大問は4問からなり、多くの大問でA、B分けされて出題された。また、2月5日の日程では、大問は5問からなり、A・B分けはなかった。いずれの日程においても、マーク数については40~41で、どの日程もほぼ同じ問題量であった。出題された分野については、生物の特徴、遺伝子、細胞周期、体内環境、腎臓と尿の生成、バイオーム、植生、物質循環、および生態系の保全など、生物基礎のどの分野からもバランスよく出題された。多くの問題は基本的な知識問題であったが、なかにはやや難度の高い考察問題もあった。2月4日の第2問のゲノムと遺伝子に関する問題と第3問の尿生成に関する問題では、計算問題が出題され、与えられた数値を適切に用いて計算する必要があった。2月5日の第4問のバイオームに関する問題では、暖かさの指数に関する計算問題が出題されたが、暖かさの指数の算出方法と暖かさの指数とバイオームとの関係を知らないと解答できず、やや難しい問題であった。また、この第4問では光合成曲線を用いて二種の植物の一日あたりの光合成量を比較する計算問題が出題されたが、グラフやデータを的確に読み取り解釈する能力を要求された。教科書の本文以外の参考などの部分から出題されることがあり、教科書の隅々の知識まで習得しておかないと解答しにくい知識問題も出題された。

2018年度入試対策・学習アドバイス

教科書の内容をしっかりと理解する

生物基礎の教科書に記載されている全分野の知識がまんべんなく出題される。しかもかなり細かい知識も出題されている。このような傾向の入試では、苦手な分野や曖昧な分野などがあると大きく失点する可能性が高く、そのようなことにならないように、しっかりと準備しておきたい。教科書の本文と参考の内容はもちろん、発展に記述されている内容も出題されるので、教科書中心の学習を行い、発展の内容も含めて用語や現象を正確に習得しておきたい。また、顕微鏡の扱い方など、実験に関する内容も出題されることから、生物実験の方法までしっかりと習得しておきたい。さらに、生物基礎の教科書に書かれている内容は出版社によって違いがあるので、可能であれば、数社の出版社の教科書についても目を通しておきたい。

問題演習で実践力をつける

多くの設問は標準的な難易度なので、標準的な難易度の入試問題集に載っている知識問題や考察問題を繰り返し解くことで十分に対応できるだろう。問題集を使って勉強する際、はじめは簡単に解けない問題であったとしても、すぐに解答を見るようなことをせず、自分で様々に考えて、いったんは自力で解答することを心がけたい。また、考察問題と計算問題はたった一回だけでなく、最低二回は繰り返し解いてみよう。

計算問題には習熟しておきたい

計算問題は必ず出題されており、生物基礎で出題される計算問題は受験生の間でとりわけ得点差がつきやすい。塩基組成、細胞周期、酸素解離曲線、および尿生成などに関する計算問題は今後も出題されるだろう。このような計算問題で確実に得点するためには、入試問題集に載っている典型的な計算問題をできるだけたくさん解いておこう。