河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

物理

2018年度入試の問題分析

A方式、M方式ともに2017年度の形式から変化していない。

A方式は大問2題の構成である。A方式の受験日は前期で2回あるが、両日程とも第1問は空所補充形式の小問集合(5テーマ)である。各テーマにつき、2つの設問が設けられ、合計10ヵ所の空所に答える。内容は物理基礎と物理の範囲から、まんべんなく出題されている。第2問は記述式の問題である。2016~2018年度はすべて力学範囲から出題されている。

M方式はマークセンス式の大問6題で構成されている。各大問は2~4問程度の小問からなっている(2018年度の小問総数は18問)。

いずれの方式も難易度は基本~標準レベルで、内容も「いわゆる定番問題」が多く、学校の教科書の内容がしっかり理解できていれば対応できる。試験時間はすべての方式で60分であり、全問を解答するのにちょうど適した時間である。

2019年度入試対策・学習アドバイス

基本レベルの演習からはじめよう

入試対策の問題としては、まず学校配布の傍用問題集(基礎~標準レベル)からはじめ、最終的に標準的な難易度の入試問題(センター試験レベル)が解けるようになっておきたい。その際に、何となく公式をあてはめているようでは、まだまだ入試問題は解けない。設問の状況をイメージし、しっかり考えて取り組む必要がある。単なる公式の適用にとどまらず、「なぜその式が必要になるのか?」という立式の根拠をしっかり意識して、演習に取り組もう。理解が不十分な箇所は、教科書や参考書に戻って内容を確認し、現象のイメージを自分なりにしっかりとつかんでおくことが大切である。

「(適宜、教科書を確認しつつ)傍用問題集→標準難易度の入試問題」と段階を追って勉強をすれば、確実に力はつく(まずは傍用問題の問題を7割程度解けるようにしてから、入試問題に取り組むとよい)。

また各方式ともに数値計算も出題されるので、普段から数値計算の問題もきちんとやっておくこと。さらにA方式の記述問題では、導出過程も必要になるので、答えだけでなく、途中経過も含めた答案をつくる練習をしておきたい。ただし入試問題がそれなりに解けるようになるには、ある程度の演習量をこなさなければいけない。それには数ヵ月はかかるので早い段階から勉強に取りかかる必要がある。そうすれば、焦らずに学習を進めることができるはずだ。「質を保ちつつ、量をこなす」ことができれば、合格は近づいてくる。また、出題形式に慣れておくためにも、数年分の過去問は解いておきたい。

全範囲の対策をやっておくこと

物理基礎と物理の全範囲からまんべんなく出題されるので、苦手単元を残さないことが肝心。特に、力学では(単振動、保存則問題)、熱では(熱力学第一法則)、波動では(波の式、波の干渉)、電磁気では(静電気、交流)、といった単元や、原子分野全般を苦手にする受験生は多い。確かに、これらの単元や分野は難しく、教科書を一度読んだ程度では身につきにくいが、入試問題では頻出のものもあり、できないままだと、試験に失敗するリスクを抱えたままになる。これらの単元は放置せずに、むしろ積極的に取り組んで、得意分野に変えてしまおう。どれかひとつの単元でもマスターできれば、そのやり方を参考にして、ほかの単元にも挑めるだろう。