河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

日本史

2018年度入試の問題分析

大問4題で、マークシート方式と記述式を併用している。ほぼマークシート方式8割、記述式2割の割合である。論述式は出題されていない。小問は約50問で、60分の試験時間内で十分に解答が可能な量といえる。設問形式は、ほとんどが空欄補充問題であり、歴史用語・人名が多く問われている。また、語句選択問題や史料問題、単語と説明文の組み合わせ問題や短文正誤問題も出題されている。2018年度は、木簡をテーマとした古代史や複数の時代をまたいだ土地制度史などやや難度の高い大問があったが、それらを除けば、難度が高いのは、正倉院宝庫が勅封であることを問うた問題や戦後の「文化庁」くらいであり、全体の割合から考えれば多くはない。したがって、難易度は全体には標準といえよう。時代・分野面では、日程ごとに違いがあるが、総じてみれば、原始を除く全時代・全分野から出題されている。2018年度は、時代的には特に古代・近世からの出題が多く、分野的には政治史、文化史からの出題が多かった。

2019年度入試対策・学習アドバイス

未習の時代・分野を残さないこと

近年の出題状況から考えて、原始と現代史は少ないが、ほぼ全時代・全分野から問われると思って対策を立てた方がよい。したがって、時代や分野を一つずつ丁寧に仕上げるのではなく、まず、教科書本文レベルを一通り最後まで、すなわち原始から現代まで学習してしまおう。難問は少ないし、仮にそれができなかったとしても合格点は十分に確保できる。避けなければならないのは、手つかずの時代や分野が残ることである。特に愛知学院大学の日本史では、文化史が頻出であるが、文化史は後回しにする受験生が多い分野である。不十分な学習のまま入試当日を迎えることは何としても避けてほしい。とにかく「一通り、最後まで」を心がけることをすすめたい。

合否を分けるのは問題演習量

愛知学院大学の日本史は、空欄補充問題が多く、ほとんどが、やや易~標準レベルの問題なので、過去問や市販の問題集などを利用して問題演習を数多くこなせば、必ずといっていいほど入試本番で同じ、もしくは似たような問題と出合うことができる。また、学習効果の点からも、教科書を読むだけの学習よりも、問題を解く作業を並行して行った方が知識の定着度が高くなるし、飽きずに取り組める。常日頃から、問題演習を重視した学習をしよう!

あとは漢字チェックと文化史だ

「一通り、最後まで」学習し、問題演習も並行してこなした受験生は、もう合格点を取る力を十分身につけていると思う。しかし、記述式で漢字ミスを連発すると「合格」は逃げていくかもしれないので、歴史用語や人名を漢字で正確に書けるかどうかをチェックしておきたい。近年の出題実績を挙げれば、「盟神探湯」「親鸞」「刈田狼藉」「志筑忠雄」「隠元隆琦」「堀田正睦」「戊戌夢物語」「青鞜社」「帝国国策遂行要領」などが記述式で問われている。読めても書けない、知っていても書けない、という用語・人名は案外多いものなので、くれぐれも気をつけてほしい。また、日本史で「稼ぎたい」=高得点を取りたい受験生には、頻出かつ差がつく分野である文化史学習を手厚くやっておくことをすすめたい。特に仏教・儒教やそれに関連する書物などが頻出であり、難度が高い用語・人名が問われる割合も、他分野に比べると高めといえる。