河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

現代文

※前年度入試の学習アドバイスです。今年度情報は9月下旬より順次更新いたします。

2018年度入試の問題分析

全日程とも大問2題が出題される。解答はすべてマークシート方式で試験時間は60分。日程によって問題は異なるが、文章量の多さは共通している。2018年は1題が6,000~7,000字前後程度、もう1題が4,000~5,000字前後の文章という構成だった。2題合計して11,000字前後という分量は2016・2017年度と変わっていない。問題数は第1問が6~7問、第2問が6~9問と標準的であるが、文章の長さを考えると解答時間に余裕はない。問題文のテーマは科学、歴史、社会、芸術など多様なものである。2017年度は学問・教育論、2018年度は近・現代の日本社会の在り方を問う評論がすべての日程で出題された。ただし、文章のスタイルは抽象的な評論に限定されず、随筆に近いものが出ることもある。設問は漢字、語句の意味などの知識を問う問題のほか、空欄補充、傍線部内容説明、本文趣旨判定などからなる。難易度は全体として標準~やや易。なお、2018年度は2017年度に出なかった文学史の問題が復活した。作家と作品名だけでなく、作家(夏目漱石)に関係の深い人物を答えさせるやや高度な問題だった。

2019年度入試対策・学習アドバイス

知識問題について

漢字の書き取りは毎年1問(解答数は3つ)必ず出題される。同音の漢字を用いた熟語のなかから傍線部と同じ字を含むものを選ぶ問題である。これを落とさないようにするため、大学入試用の漢字問題集を入試本番まで繰り返して準備しよう。その際、熟語や同音異義語などもまとめてチェックしておこう。語句の意味に関しては、カタカナ語が毎年出題される(2018年度は「秩序」「概念」に対応する語を答える問題)。辞書で言葉を調べる習慣を身につけ、現代文の用語集(キーワード集)などで語彙(ごい)を補うことは重要だが、特にカタカナ語に関しては重点的に学習しておこう。文学史の問題は近代より前の時代から出ることもあるので注意が必要だ。国語便覧や文学史用のサブノート、問題集などを用いて主な作家、作品と大まかな年代を頭に入れておこう。その際、関連する人物の業績はまとめて覚えておくとよい。知識に関しては、入試直前になってから集中的にこなすより、比較的余裕のある早い時期から取り組むことを勧める。

読解問題への取り組み

前記のように、出題される文章は相当長い。受験生は論旨を捉えながら最後まで読み通す力、手早く的確に情報を整理する力を試される。ただ漫然と読み進めると文脈を見失ってしまうので、今読んでいる箇所とほかの箇所との関わりを絶えず意識する必要がある。問題演習をするときから、逆接や対比、因果関係など議論の展開に大きく影響する要素はとりわけ入念にチェックするよう心がけよう。また、5,000字を超える文章の場合、全体を一気に理解することは難しい。ある程度区切りとなる部分まで読み進めたら、それまでの内容を簡単に確認してみよう。一見遠回りに思えるが、最終的には文章の内容を早く理解できるはずだ。問題演習には選択肢問題中心の問題集(基礎~標準レベルのもの)を用いる。問題を解くときには、不正解だと判断した選択肢に関しても、どこが間違っているのか考えてみよう。答え合わせをする際、すべての選択肢に関して、根拠まで含めて正確に正誤を判定できていたかを確かめる。こうした作業を繰り返すことで読解の精度を高めることができるだろう。