河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

日本史

2019年度入試の問題分析

前期スタンダード入試の問題数は、大問6題、設問数は36問であった。出題形式の特徴として、①正誤判定形式の設問が全体の約4割と多い、②年代の古い順に正しく配列されているものを選ぶ年代配列の設問が出題され、③史料・地図・写真(絵画)などを使用した設問が出題されたという3点を挙げることができる。出題範囲は、古代から平成初頭まで一通り出題された。そのうち、前近代からの出題が約6割を占めた。出題分野は、政治・外交が全体の6割以上を占め、経済・社会・文化と一通り出題され、特定の分野に偏らないように配慮されていた。問題の難易度は標準的である。

2020年度入試対策・学習アドバイス

出題形式に合わせた学習について

いつ頃の出来事であるのかを把握することを忘れないようにしたい(注意:西暦年代をいちいち覚えるということではない)。時期を意識することで歴史の展開に沿って頭のなかを整理することになり、年代配列の問題に対応できるようになる。この年代配列の問題は、取り上げられている出来事が西暦何年ことなのかを覚えていなくても、大雑把な歴史の展開を思い浮かべることにより解答できるようになっている。また、正誤判定形式の問題において誤りのポイントとして多い、問題の時期と選択肢の内容の時期のズレに気づくことができる。史料を利用した問題は、教科書などに記載されている史料が素材とされることが多いので、日頃から史料にも目を通して、何が取り上げられている史料なのかを把握しておきたい。また、地図を使用した問題が出題されているから、歴史上の出来事の舞台、つまり、教科書などの説明に地名が出てきたら、地図で場所を確認することが必要である。さらに、写真を使用した設問に対応できるようにするには、学習した内容を印象づけるためにも教科書などに記載されている写真を日頃からよく見ておこう。各時代を代表する美術作品は見ただけで作品名や作者名を思い出せるようにしておきたい。以上のように、一問一答集で用語暗記をするだけでは対応できないように、工夫されている。歴史は暗記が大事とよくいわれるが、用語暗記は入試対策の第一歩に過ぎない、その次のステップ、つまり、歴史の内容の理解に努めることが合格点を取るために必要である。

教科書の内容のマスターが必須

正誤判定など様々な形式の問題が出題されているため、難しく感じるかもしれないが、出題内容の難易度は標準的で、教科書の本文の内容を理解し、覚えることで対応できる。また、長い期間にわたる問題が出題されることから、教科書をベースに原始~現代までを一通りマスターすることが合格点を取るために必要である。したがって、苦手な時代をつくらないようにしたい。また、分野については、年度によっては問題全体の約3割が文化史から出題されることがある。文化史の学習を後回しにせず、各時代の政治史などと並行して学習しよう。

入試問題に取り組もう

合格するためには、入試当日を想定し、自力で入試問題を解く必要がある。自力で入試問題に取り組み、間違えることで自分の弱点が明確となり、その項目を勉強し直すことにより弱点を克服できる。また、センター試験と形式・範囲・難易度が似ているので、センター試験の過去問やセンター対策の問題集に取り組むことを勧める。