河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

現代文

2017年度入試の問題分析

I期A日程・B日程ともに出題範囲は古文・漢文を除く「国語総合」で、現代文読解の大問2題と、言葉の意味・文学史・漢字、慣用句、敬語などを問う大問1題の合計3題が出題される。この傾向は近年変わっていない。読解問題の文章は、評論文だけではなく小説や随筆も出題されることもあり、2014年度には芥川龍之介の小説『少年』が出て、2015年度は宮本百合子の随筆、2016年度は正岡子規の『病牀六尺』と随筆が2年続いた。文章の長さは3,000〜4,500字ほどで、長めの文章が出題される傾向にある。2017年度は能の「幽玄」に関する文章と、金子みすゞの詩について論じたものでともに評論文だった。どちらも読み慣れない人には難解だったと思われる。設問は傍線部説明、空欄補充問題のほかに抜き出し問題や文法、文学史も出る。2013年度には35字の記述問題も出題さていたが、その後は35〜50字程度の抜き出し問題になっている。文章の内容は、2014年度以降、日本語論、芸術論、言語論、自己論などで、全体に芸術系、文学系の文章が多く出題される。古文・漢文は範囲外だが、俳句や漢文などを含んだ現古漢融合的な文章や和歌の文学史、現代文法も出題されることもあるので注意したい。漢字問題は書き取りと読みで例年10問以上出題されている。

2018年度入試対策・学習アドバイス

漢和辞典を使おう

漢字や慣用句、四字熟語などで20問ほど出題されるので、まずはこれを確実な得点源にしたい。四字熟語の問題ではその意味も問われるので、漢字をただ暗記するだけではなく、漢和辞典を常に使い、一つひとつの漢字の基本的な意味をしっかりと覚えていこう。漢字学習のためのノートをつくり、辞書で調べた意味、文例などをまとめていくとよい。少し面倒に思えるが、日本語文の重要語句は、主に漢字で構成されているので、漢字の意味を覚え、それがほかの漢字とどう繋がっているのか(対比、類義など)を理解できると、語彙(ごい)力だけではなく文章の読解力も格段にアップする。漢字学習こそ読解の基礎だと意識して勉強してほしい。

文章の流れを図式化してみよう

長めの評論文が出題されるので、文章の流れを理解することが大切になる。そのためには、ただ漫然と問題集の文章を読み、設問を解くだけではなく、文章の流れ=構造を自分なりにまとめていく作業が求められる。文章の構造を図式化し解説している問題集を用いて、演習することを薦める。一字一字の漢字の意味と、それに繋がる語句を覚えることでアップした単語力をベースに、キーワード、キーセンテンスを理解し、対比と言い換え、因果の流れに沿って文章を読めるようにしよう。重要と思われる箇所に線を引き、その箇所をノートに書き出してみる。ノートに並んでいる言葉やセンテンスのそれぞれがどのような関係にあるのかを考え、図式化してみる。やり終えたら、問題集の解説にある図式と比べてみよう。間違っていたところを修正し、改めて図式化してみる。これを繰り返すことによって、文章理解の基礎が徐々に身についていくので根気よく続けよう。

古文漢文、文学史、文法も復習する

出題範囲は古文・漢文を除く「国語総合」となっているが、古文・漢文の知識や文学史、現代文法を問う設問もあるので、国語便覧などで復習する。古文の文法事項や漢文の基礎的な訓読、句法などもしっかりと整理しておこう。