河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

数学III・B

※前年度入試の学習アドバイスです。今年度情報は9月下旬より順次更新いたします。

2017年度入試の問題分析

試験時間は90分で数学I・A・II・B・III(日程によっては、70分で数学IIIを含まないものもある)から出題される。形式は、大問3題で、第1問が小問集合の空欄補充形式で、第2問と第3問は記述式である。小問集合の出題分野は、数学Iから「数と式(式の値)」、数学Aから「確率(乗法定理)」、数学IIから「三角関数(2倍角の公式)」「対数関数(方程式)」、数学Bから「ベクトル(内積の計算)」、数学IIIから「複素数平面(軌跡)」であった。ほとんどが基本から標準レベルの問題であり、素早く正確に計算したい。また、記述式の出題分野は、数学Bから「数列(漸化式)」、数学IIIから「微積分(関数の最大値、回転体の体積)」であり、難易度は標準〜発展レベルの問題であった。数列の問題は誘導がなされているが、解いた経験がないとその誘導に乗ることもできないと思われる。

2018年度入試対策・学習アドバイス

基礎力の徹底

小問集合は数学I・A・II・B・IIIからまんべんなく出題されるが、ほとんどの問題の難易度は標準的であり、クセのない素直な問題である。難しめの問題集をやる必要はなく、教科書をきちんと読んで基本事項の内容をしっかり理解し、例題や練習問題をしっかり解いておけば十分に高得点を挙げられる内容である。問題を解く際には、「解ける」だけでなく、なぜこのような解法を取るのだろうかと深く追求しておくことが重要である。それを意識しておけば、問題文を読んだだけで解答の方針が頭に浮かんでくるようになるであろう。また、記述式の問題は、例年、数学IIIの問題が出題される。問題のレベルは教科書の章末問題程度である。対策として、まずは例題レベルの基本的な計算問題(極限、微分、積分)を繰り返して練習し、短時間で正確にできるようにしておくこと。基本計算をマスターできたら、練習問題、章末問題へと段階的に進んでいくとよい。また、余裕があるようなら標準的な入試問題集で演習量を増やすのも効果的である。

苦手分野をなくそう

例年、数学II・IIIを問わず「微分・積分」の比重が大きいが、「場合の数・確率」「三角・指数・対数関数」「ベクトル」「数列」などの分野からバランスよく出題されている。「場合の数・確率」は、きちんと題意を読み取って正しく計算できていれば得点は容易である。日頃から典型的な問題に慣れておこう。「三角・指数・対数関数」は、定義や計算規則が曖昧であってはならない。公式をしっかり理解し、使いこなせるようにしておこう。「ベクトル」は成分や内積などの基本的な計算が出題される。ミスをせず、要領よく計算できるように訓練しておくとよい。「数列」は、和の計算、漸化式、群数列といった内容まで一通り基本的な問題を学習しておき、解法を自分なりに整理しておくと高得点につながる。

過去問演習が重要

ある程度基礎力がついてきたら、過去問を解いて分量、出題形式、傾向を把握しよう。その際に、解けなかった問題はどこでつまずいたのか自分なりに分析しておき、正解にたどり着けるまで解き直しをしておくとよい。また、記述式の答案は、可能なら身近な数学の先生に添削をしてもらい、答案完成力を強化しておくと入試本番で力を発揮できるであろう。