河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

物理

※前年度入試の学習アドバイスです。今年度情報は9月下旬より順次更新いたします。

2018年度入試の問題分析

一般A日程入試(1月31日、2月1日、2月2日実施)について分析する。大問3題からなり、すべてマーク式。各解答群の選択肢数は大部分が10個あり、慎重に選ばなければならない。第1問は小問集合で力学1問、電磁気1問、波動2問で構成されている。難易度はやや易~標準であるが、目新しいユニークな設問もある(例えば、回路に沿う電位のグラフから抵抗値を求める問など)。各設問は2つの問に分けられていて、工夫された親切な誘導となっている。第2問の力学は、くぎにかかる糸に連結された小球の円運動、斜面に衝突する小球の放物運動、糸で連結された2物体の運動といった頻出テーマの設定であった。問題に適切な難易傾斜がついていて、基本知識の確認から始まり、次第に応用問題に移る。円運動の中心が変わるときの角速度の変化についての目新しい設問もあった。難易度は易~標準。第3問の電気分野は、点電荷による電場と電位、コンデンサーを含む直流回路、一様な電場内の電子の運動といった典型問題であった。難易度は易~標準。

2019年度入試対策・学習アドバイス

力学の典型問題を繰り返そう

まず、力学の基礎を固めること。教科書や問題集の標準例題を使って徹底的に頻出問題を繰り返すそう。公式の暗記も必要だが、それが使える条件をいつも念頭に置くこと。例えば力学的エネルギーの保存則は頻繁に使うものであるが、摩擦熱が発生する場合や非弾性衝突などでは力学的エネルギーが減少するので要注意だ。運動量の保存は系に外部からの力が働いていなければ成立する。また運動の種類を正確に見極めながら考察を進めること。例えば、往復運動であれば何でも単振動と思ってしまう誤解が往々にして見受けられる。物体に働く力のパターンをよく見て、運動の種類を見定めること。単振動の振る舞いを捉えるコツは、振動の中心と端の位置を正しく求めることである。力のつり合いの位置が中心になり、速さが0になる位置が端となる。また、単振動で力学的エネルギー保存則の式を立てる場合、位置エネルギーの取り方に2通りあることに注意しよう。ひとつは合力による位置エネルギーを用いる方法であり、もうひとつは重力や弾性力による位置エネルギーを個別に考える方法である。混同しないようにしたい。

電磁気分野も伸ばそう

電場、磁場、回路などは力学に比べるとイメージしにくいこともあり、苦手な受験生が多い。まず、電荷がつくる電場の様子、および電流がつくる磁場の様子をよく理解しよう。簡単な計算練習から始めるのもよい。数値計算や作図を重ねると、だんだん電場や磁場のイメージが描けるようになってくる。次に、電荷が電場・磁場から受ける力の法則をよく理解して、運動方程式を立てる。ここでも力学の知識が必須であるが、丁寧に図を描きながら進めよう。また、電場・磁場がわかれば回路の理解も容易になる。いろいろな項目が互いに関連するので、繰り返し学習を重ねていくことが大切だ。クーロンの法則、キルヒホッフの法則、ファラデーの法則などを、図と合わせてカードにまとめておくのも有効だ。特にこの分野では、途中でわからないことがあると、後の理解が困難になってくる。あまり先を急ぎ過ぎないようにして、基礎の段階の学習時間を惜しまないようにしよう。