河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

現代文

2019年度入試の問題分析

学習院女子大学の国語入試は、A方式(3教科型)とB方式(2教科型)があり、ともに現代文の共通問題1題と、古文または現代文から1題を選択する合計2題で出題され、現代文だけでの受験も可能。試験時間は60分。ここではA方式の分析をする。2019年度は3,200字と3,800字の評論文が2題出題された。2018年度は4,000字と3,000字、2017年度は4,500字と2,800字、2016年度は4,000字と2,000字だったので、例年ほぼ同じくくらいの長さの文章である。内容は、近代家族の成立と童謡の役割を論じた周東美材『童謡の近代』、モバイルメディアが作り出した「ひとり空間」を論じた南後由和『ひとり空間の都市論』。例年、文学、宗教、社会的なテーマが出題されやすい。設問は、漢字・空欄補充・傍線部説明・脱落文補充・内容一致だが、2019年度は「に」の違いを問う文法問題も出題された。記述問題が4問出題され、2019年度は100字、50字、80字、90字で、2018年度の60字、60字、80字、40字より増加したが、これは2017年度の80字、110字、60字、80字の字数に戻ったということ。文章のレベルは標準だが、4つも記述問題があるので設問はやや難しい。また、漢字問題も必ず記述式で出題される。

2020年度入試対策・学習アドバイス

語彙(ごい)力をつけよう

漢字や四字熟語、慣用句は、共通問題にも選択問題にも毎年出題されており、語彙(ごい)力が重視されている。これまでにも、「凌駕」「畢竟」「知悉」の読みが出題され、2017年度は「後悔」の意味の慣用句(「ほぞをかむ」)を文中から抜き出せという問題が出題された。2018年度も「ボンプ」(凡夫)の書き取りや「崇める」の読みが出題された。これらの問題は文章中の漢字や語句を読ませるもので、単なる漢字問題というよりは文章読解力の一環として出題されている。したがって、単に読み方と書き方を覚えるだけではなく、漢字一字一字の意味を漢和辞典で調べ、理解するようにしていこう。評論文のキーワードは、漢字二文字の漢語で構成されていることが多いので、評論文読解力の充実にもつながる。

文章を図式化し読解力を養おう

漢字など語彙(ごい)を学んだ力をベースに評論の読解力をつけよう。そのためには、文章のテーマを冒頭の数段落で把握し、テーマに関わるキーワード、キーセンテンスに印をつけ、それをノートに書く。そのうえで、それぞれがどのような関係になっているかを対比・言い換え・因果の関係で図式化してみよう。このとき、キーワードの対比語、類義語を理解していると、言葉の意味と文章の流れとの関係がわかりやすくなる。言葉の理解をベースに、文章を読解するということは、言葉の意味のネットワーク(対比語=対比、類義語=言い換え)を図式化していくということで、このような評論文の組み立てフォーマットが頭のなかに定着していけば、どんな内容の文章でも、素早く読解できるようになる。

記述問題対策もしよう

記述問題対策は、まず傍線部の意味内容を把握して、設問が何を求めているのかをきちんと読み取り、文章の該当箇所を探そう。また、模範解答をよく吟味しよう。そこには、問いと解答との対応パターンや、どのような要素を入れ、どのような接続語でつなげているのかが示されているので、それを真似ていくと効果的な学習ができるはずだ。