河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

生物

2019年度入試の問題分析

出題範囲は「生物基礎」で、ほとんどが語群選択問題(マークシート方式)で記述式も6題あった。大問数は13題でかなり問題数が多いと感じるかもしれないが、第1問~第3問がテーマに沿った本当の意味での大問で第4問~第13問は単発の小問という体裁である。解答数は語群選択のものが47、記述問題のものが6で、記述問題は用語や物質名を問うものばかりであった。出題範囲、問題の体裁、解答数、解答形式ともに、大きな変更はない。解答時間が60分であることから、特定の問題に悩んで解答が止まってしまうと最後まで解き進むのが難しかったのではないかと考えられる。出題分野は大問として扱われている第1問~第3問では「免疫」「代謝」「体液の循環」が、第4問以降では「細胞」「遺伝子」「恒常性」「バイオーム」など広い範囲から知識が問われている。難易度は標準的で実験考察問題や計算問題はなく、生物基礎の範囲から逸脱した問題も見られなかった。

2020年度入試対策・学習アドバイス

出題範囲が「生物基礎」であることから、出題分野はかなり限られることは理解できるであろう。また、出題が高校の教科書から逸脱したものではないことから対策も立てやすいのではないかと思われる。

すべての分野を学習する

生物基礎は「生物と遺伝子」「生物の体内環境の維持」「生物の多様性と生態系」の3つの分野からなる。2018・2019年度は「生物の体内環境の維持」からの出題が重なってはいるが、2016・2017年度では3つの分野からそれぞれ1問ずつ第1問~第3問で出題されている。「生物の体内環境の維持」が特に出題されやすい分野であるとはいえないであろう。特定の分野に偏らず、すべての分野とテーマで十分な理解と基礎知識を身につける必要があるだろう。

基礎~標準問題を何度も解く

難問や難解な実験考察問題は出題されていない。問題は知識を定着させることを目的として、基礎~標準問題の範囲だけに絞ってなるべく多くの問題を解くようにしたい。知識は「忘れる」ということを前提にして、定期的に何度も繰り返し問題を解くようにしたい。

教科書の「参考」にも目を通す

高校の教科書には、ところどころに「参考」や「発展」といった内容が見られる。過去の問題では出題内容が「参考」や「発展」で扱われているものにまで及んだことがあるので、各分野の学習の仕上げとしてこれらの内容も理解しておきたい。

計算問題の対策を忘れるな

出題数としては決して多くはないが、過去には「計算問題」も出題されている。 「生物基礎」の範囲で「計算問題」をつくることができるテーマはかなり限られる。細胞周期、遺伝子(DNA)、尿生成、顕微鏡観察(ミクロメーターを用いた計算)といったテーマでは典型的な問題できちんと解法を理解したい。早めに対策を立てはじめたい。

時間内に解くペースを身につける

ひとつの問に平均1分程度で答えを出さなければいけない。過去問を解くときには60分の時間をきちんと意識し、解答のペースを身につけておきたい。とにかく最後の問題まできちんと解き終えることが重要だ。