ゼミ・研究室の特徴、取り組み、特色などを掲載しています。

ゼミ研究室

経済学部 経済政策学科
遠山ゼミ(分野:中小企業と地域経済)

指導教員 遠山 恭司 教授

中央大学大学院経済学研究科博士後期課程修了。専攻は中小企業論。東京都立産業技術高等専門学校での教育・研究を経て、2015年より現職。研究テーマは中小企業や地域産業の国際比較研究。趣味は初音ミク現象の追跡。

経済学の基礎を徹底して習得した後
フィールドワークと論文で創造性を養う

研究テーマ

日本の中小企業の活力を伸ばすことで経済は伸びていく

中小企業の躍進と地域経済の復興は重要な課題のひとつだ。しかし、経済成長が鈍化した昨今では、単にお金の面で豊かになることだけが目標になるのではなく、広い意味での価値を創造することこそが求められる。

日本の中小企業の実力は相当なもので、必要なものをすべて国内で生産できるという大きな強みを持つなど、高いポテンシャルを持っているのは事実。しかし、「良いものをつくった」からといってそれだけでビジネスが成り立つわけではない。いわゆるグローバル化に伴って厳しい状況に立たされていることも事実である。

世界の顧客が必要とするものをデザインし、お互いが幸せになれる仕組みをつくることこそがグローバル化であり、それが実現して初めて経済が回る、と遠山恭司先生は説く。「グローバル化を考慮したうえで地に足を着けてものをつくる」というのが中小企業復興の真理だが、その実行は想像以上に難しいという。「興味深いのはイタリアの中小企業ですね。経営戦略やマーケティング、デザインなど日本のそれにはないものをたくさん持っています。日本とイタリア、それぞれの良さをお互いにかけ合わせればおもしろいと思います」

ゼミの内容

経済学の基礎を徹底し、論文で創造力を発揮

遠山先生の専門分野は中小企業と地域経済だが、ベースとなるのはあくまでも経済学だと言う。「ただし、必要に応じて経営学やマーケティング、その他地域ブランド、農業などあらゆる領域を扱います。使えるものは何でも使ってより良い経済、経営、社会の仕組みをつくり出すことが目的です」と語る。

遠山ゼミではこうした課題に取り組むにあたり、1学年あたり30 冊の推薦図書から徹底した基礎力を培うよう求められる。その後、チームでテーマを決め、中小企業訪問を柱としたフィールドワークで最新の現場事情を学び、成果を論文として発表する。「文章の書き方から、限られた時間のなかで最大限必要な情報を得るための検索の方法などを繰り返し指導します」と遠山先生。こうして学生たちがまとめ上げた論文は、商工総合研究所主催の「中小企業懸賞論文」にて4年連続受賞という異例の好成績を収めている。遠山ゼミの学生たちは「トレーニングを徹底することで鍛えられているという実感がある」と口をそろえる。これに応じて遠山先生も「企業訪問や論文執筆などを通じた圧倒的な原体験があれば、必ずや実社会の場でそれが再現できると思っています」と語る。

人材育成

ゼミのなかで繰り返す失敗が学生の地力となる

遠山ゼミが輩出しようとしているのは「クリエイティブな人材」だ。換言するなら「自分自身で考える人」である。遠山先生は、こうした人材を中小企業や地域経済に送り出し、より良い経済を創造する立役者になってほしいと願う。「うちのゼミには意思表示ができる若者たちに来てもらいたい。間違ってもいいからどんどん発言してほしい。同じ失敗をするのなら社会に出てからではなく、うちで失敗を重ねた方がずっといい」。知的なアウトプットを重ねることで創造力を養い、それを繰り返すことで意外な組み合わせを見出せれば、経済やビジネスはより発展していくだろう。「私を驚かせろ」というのが学生たちに対する遠山先生のメッセージだ。