河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

数学II・B

2017年度入試の問題分析

出題形式は、全問マークシート方式で、全部で大問を3題解答する形式である。2016年度までは、大問4題であったが、2017年度は大問3題に変わった。ただし、第1問が5問の小問集合になったので全体の分量は変化なしといってよいだろう。出題分野は、数学Iから「数と式(因数分解)」「2次関数(2次方程式)」「三角比(三角形の面積)」「データの分析(平均値、分散)」が、数学Aから「確率(基本性質)」「整数(最大公約数)」が、数学IIから「指数関数(最大・最小)」が、数学Bから「空間ベクトル(平面の方程式、法線ベクトル)」が出題された。いずれも入試問題としては基本~標準レベルの問題であり、教科書の例題レベルの問題も含まれていて、高校での履修内容の基本理解を測るものとなっている。

2018年度入試対策・学習アドバイス

2次関数は視覚化して考えよう

2次関数や2次方程式の問題が頻出である。特に、最大・最小問題がよく出題される。そのなかでも係数に媒介変数を含んでいたり、定義域に媒介変数を含んでいる2次関数の最大・最小問題や他分野との融合問題に注意しよう。これらの問題を考えるときのポイントは、グラフの利用、すなわち視覚化して考えることにある。視覚化することによって問題の見通しがよくなることは多いので、自分の手でグラフを描いて考察することが大切である。また、定義域を押さえることも忘れないようにしてほしい。関数を考えるときに最も重要なのは、定義域を考えることであると忘れないでもらいたい。

幅広く基礎力をつけよう

2次関数以外では、各分野から幅広く出題される。難易度は入試としては基本的なレベルが多いので、最初は基礎力をしっかり身につけておくことが肝要である。そのために、まず教科書を隅々まできちんと学習することが一番大切である。例題、練習問題、章末問題などを丁寧にこなして基礎力を確実なものにしてほしい。そのうえで、センター試験対策の問題集などで演習して、その理解の定着を図っておきたい。このレベルの問題をこなせれば十分である。

図形の問題に注意

特殊な知識を用いないと解けないような問題はあまり出題されないが、図形の問題は出題頻度が高いし、十分な理解を要求される問題が多い。三角形・円の基本性質、三角比の図形への応用などは、しっかり学習しておこう。さらに、平面図形だけでなく、空間図形も出題されることがある(2017年度は空間図形が出題された)ので対策をおこたりなくやっておこう。また、図形の問題は、初見の問題にあたる可能性が高い。それに対応するためには、日頃から与えられた図形をいろいろな視点で考える練習をしておくことが大切である。

ケアレスミスは痛い

解答形式が、全問マークシート方式なので計算ミスは致命的となる。普段から、工夫して計算することによって計算を簡略化してミスを防ぐことを考えよう。試験時間は60分と短いので普段から、最後まで正確にしかも素早く解く練習をして、本番で慌てることがないようにしておこう。特に、直前期には過去問を利用して演習するとよい。その際、実際の試験時間より短めに時間設定して演習すると効果が高いであろう。