河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

化学

2018年度入試の問題分析

B方式前期日程は大問5題で、すべて記述式である。問題内容と難易度は、(1)原子の構造と原子量に関する基本問題。(2)三態変化に関する問題。論述と文字式の計算も含むが標準レベルである。(3)塩素のオキソ酸に関する知識と触媒に関する知識の融合問題。2本の化学反応式を書けたかどうかで差がついたであろう。(4)金属単体の反応性から金属元素を推定する典型的な問題。(5)芳香族ジエステルの構造決定問題。この大学としては標準的である。全体として2017年度同様の難易度である。

B方式後期日程は大問7題で、すべて記述式であった。(1)原子の構造と周期律に関する基本問題。(2)酸化物とオキソ酸に関する知識問題。NO2と水の化学反応式と硫酸の構造式を書けたかかどうか。(3)中和熱・溶解熱の熱量計算とエネルギー図の読み取り。いずれも典型的だが、不得手とする受験生が多く、差がついたであろう。(4)元素分析実験の知識に基づいた化学反応の量的関係の基本的な計算問題。(5)単糖類に関する知識および計算問題。基本的であるが、手薄な受験生も多く、差がついたであろう。(6)タンパク質に関する知識問題と逆滴定の計算問題。いずれも基本的である。(7)芳香族化合物の分離と構造決定。標準的だが、問題文がやや読み取りにくいか。全体としては、例年より少し平易になった。

C方式は大問7題で、すべて記述式である。(1)NaCl型結晶格子に関する基本問題。(2)塩素の実験室的製法2つに関する基本知識の問題。さらし粉に塩酸の化学反応式を書けたかどうか。(3)N2O4の解離平衡に関する典型的な問題。(4)オゾンの製法に関する量的関係とヨウ素滴定に関する計算問題。頻出かつ標準的である。(5)金属イオンの系統分離に関する典型問題。(6)芳香族化合物の構造決定。標準レベルである。(7)合成繊維に関する基本知識とビニロンの計算問題で、後者は典型であるが、不得手な受験生が多く、差がついたであろう。全体としては2017年度同様の難易度である。

2019年度入試対策・学習アドバイス

理論分野への対策

いずれの日程も、以前は思考力を要する問題が出されていたが、2017・2018年度は基本的、典型的な問題ばかりである。①中和および酸化還元滴定が頻出なので、出題パターンを網羅的にマスターしておきたい。②原子の構造から分子間力までの知識問題で大問になることが多いので、ここは取りこぼさないようにしておこう。

無機分野への対策

いずれの試験も、必ず1題は出題があるし、理論問題に絡めて問われることも多いので、手薄にならないように。特に、重要な化学反応式は書けるようにしておきたい。それには手を動かして書くことである。

有機分野への対策

いずれの試験も、脂肪族芳香族の構造決定が出ることが多い。難問ではないが、ジエステルやアミドを中心に、少し変わった物質で思考力を問うことが多く、明治薬科大学独特の問題である。逆にいえばパターン化されてもいるので、過去問にできるだけ多くあたっておきたい。また、異性体を書き上げることが構造決定の学力の土台なので、よく練習しておこう。天然有機物は、C方式とB方式後期は頻出だがB方式前期は出ない年度が多い。しかし、手薄にはしないように基本知識は押さえておこう。