河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

古文

2018年度入試の問題分析

全学部日程(2月1日)は、兼好法師『徒然草』(鎌倉・随筆)。社会学部社会学科・法学部法律学科・国際学部国際キャリア学科・心理学部教育発達学科(2月3日)は、後深草院二条『とはずがたり』(鎌倉・日記)。文学部英文学科・経済学部国際経営学科・社会学部社会福祉学科・法学部消費情報環境法学科(2月4日)は、『宇治拾遺物語』(鎌倉・説話)。文学部芸術学科・経済学部経済学科・法学部政治学科・国際学部国際学科(2月6日)は、樋口一葉『たけくらべ』(明治・小説)。文学部フランス文学科・経済学部経営学科・法学部グローバル法学科・心理学部心理学科(2月7日)は、兼好法師『徒然草』(鎌倉・随筆)。

例年の傾向として説話の出題が多く、2015・2016年度も2つあったが、2017年度は3つも出題された。しかし、2018年度はひとつだった。新傾向として近現代の文章の範囲である『たけくらべ』が古文と同様の設問で出題された。

文章量は、『徒然草』の2題が400~500字程度と短く、ほかは800~880字程度である。2017年度の説話は850字以上の長めのものもあったが、その傾向が続く。

設問形式は、記号選択・抜き出し記述・口語訳記述と内容説明を解答欄にしたがって記述するものなどがある。口語訳の記述については10~20字以内の問題である。

2019年度入試対策・学習アドバイス

重要単語は形容詞と形容動詞

2018年度に出題された主要単語は「げにげにし」「そぞろに」「いとほし」「不便なり」「しるし」「やはら」「ただ人」「後生」「けしき」などである。頻出単語であるので、確実に意味を書けるようにしよう。その他、敬語動詞として「参る」などが問われている。敬語は「敬意の対象者」を問う問題としても頻繁に出題されるので、正確な判断ができるようにしておこう。

現代語訳は文法を意識して訳す

空欄補充問題として、副詞「つゆ(…なし)」があったが、副詞の呼応は読解の基礎ともなるので正確に訳せるようにしよう。「え~(打消)」「な~そ」「さらに~(打消)」なども訳せるようにしておく。敬語を含む文章の現代語訳も多く出題される。

文法は係り結びと助動詞の識別

2018年度には「係り結び」を問う問題が2問あった。

「ぬ・ね」「なむ」「に」の識別や基本動詞(「来・得」など)の読み・書きは頻出である。

和歌の修辞も頻出であるので、百人一首に出てくる、枕詞・序詞・掛詞・縁語の説明はできるようにしておこう。

基本的な古典常識も重要

古典常識については、「馬のはなむけ」「男文字」「ゆうつけ鳥」や仏道修行者が「西」を向いて死んでいるのは極楽往生の証であることなどが出題されたことがある。古典の背景となる古典常識は読解の助けとなる。恋愛や人の一生についても調べておこう。

読解は動作主の判定を心がける

読解では、登場人物の整理が最も重要である。「動作(または会話)の主体は誰か。文中の語を用いて」や「誰の動作か」の問いが頻出している。傍線部は「誰のことを指すか」など、指示語を文中の言葉で置き直して読むようにしよう。また、逐語訳だけでなく、「言葉を補う」ということも大切である。

設問の特徴としては、内容をまとめた文や解説文の空欄を補充する問題がある。本文の内容を口語で説明する問題にも、「解答欄に即して」という設問もあるので、解答用紙をイメージしながら過去問に取り組んでほしい。