河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

数学III・B

2018年度入試の問題分析

数学Iから「三角比(余弦定理)」「データの分析(分散、平均)」、数学Aから「確率(サイコロ、複素数との融合問題)」、数学IIから「複素数と方程式(2次方程式の解と係数の関係)」「指数・対数関数(対数の近似値)」「図形と方程式(点と直線の距離)」「微分・積分(極大・極小、接線、面積、微分法の方程式への応用、回転体の体積)」、数学Bから「ベクトル(内分点、内心)」「数列(隣接2項間漸化式)」、数学IIIから「複素数平面(ド・モアブルの定理)」「平面上の曲線(双曲線、極方程式)」「関数と極限(数列の極限)」「微分・積分(極大・極小、絶対値記号を含む定積分の計算)」などが出題された。入試問題としては標準レベルの問題が中心であるが、やや難度が高い問題もある。解答形式は学部によって異なっているが、だいたいマークセンス式が中心である。ただし、理工学部では、記述式の解答形式の問題もある。また、試験時間は、学部によって異なるが、60分か90分となっている。

2019年度入試対策・学習アドバイス

融合問題も出題される

出題範囲からまんべんなく出題される。高校数学全般から出題されることや複数分野の融合問題が多いことに注意しよう。2018年度でいえば、確率と複素数平面の融合問題や対数関数と数列の融合問題などが見受けられた。融合問題に対応するには、まず、教科書の基本事項を正しく理解し、公式などを的確に用いられるようにすることである。そのうえで苦手分野をなくし、各分野のつながりをつかむことが大切である。融合問題に対処するには、各分野のつながりをしっかり押さえておくことが何より大切なのである。したがって、自分の苦手分野克服に努めておこう。

数学IIIの微積分を最重視

理工学部では、数学IIIの極限や微積分など解析系からの出題が多いのが特徴である。特に、理工・総合数理・政治経済学部の全学部統一入試の数学Ⅲ型では、出題範囲が数学IIIに限定されているので、計算量が多く重厚な問題(面積・体積といった求積系が多い)となっている。したがって、この分野についてはかなり力を入れて演習しておきたい。被積分関数がどのような関数でも積分計算は素早く正確にできるようにしておこう。標準レベル以上の問題集を繰り返し解いて、解法・計算方法を自分のものとしておいてほしい。そうはいっても限られた時間内で解く入試では、時間内で解くのが困難であるような問題は捨てても構わない。問題の難易度を見る目を養っておくことも合格を勝ち取るうえでは大切なのである。また、理工学部の記述式の問題は、微分・積分の応用問題がよく出題されることが多い傾向なので、この分野を強化しておこう。

ケアレスミスに気をつけよう

マークセンス式の問題が多いので、計算ミスなどケアレスミスをしないように日頃から気をつけてほしい。計算ミスの克服には、計算過程をきちんと書いて見直す作業ができるようにすることが大切である。また、記述式の問題では解答の書き方にも注意してほしい。答案は自分の考えを相手(採点者)に伝えるものであるから、決して独りよがりの解答にならないようにしてもらいたい。式の羅列などにならないように十分気をつけて解答するようにしよう。