河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

日本史

※前年度入試の学習アドバイスです。今年度情報は9月下旬より順次更新いたします。

2017年度入試の問題分析

すべての設問で解答形式はマークシート方式(記号選択式)であった。日程により多少異なるが、解答個数は約40問であった。設問形式は語句選択と正誤判定、年代配列で、正誤判定が全体の約5割を占めていた。また、史料・図版を用いた設問が出題された。問題内容は、例年どおり前近代重視であることは変わらなかった。昭和戦後については一部の日程で出題された。出題分野は、政治史とともに文化史の割合が多かった。問題の難易度は標準的である。しかし、正誤判定形式の問題は、歴史用語だけではなく、歴史の内容をしっかり理解・記憶していなければ正解できないため、やや難しい。

2018年度入試対策・学習アドバイス

教科書の内容をマスターする

正誤判定形式の設問は、歴史の内容の理解度を測るのに適している。この形式を重視しているということから、歴史の内容をきちんと理解した受験生を合格させたいという大学側の意図がうかがえる。それに応えるために、受験生は、教科書の内容を出来事の因果関係などのつながりを意識して読み、記憶していくことが必要である。また、必ず複数の時代にまたがるテーマ史の問題が出題されている。テーマ史には特別な対策が必要と考える受験生がいるが、設問は通常の時代ごとの学習、つまり通史の学習のなかで必ず学ぶ事項について問うているから、特別な対策は必要ない。また、昭和戦後から出題されることがある。1点を争う入試においては、昭和戦後に関する設問でも得点を挙げる必要があることを考慮すると、この時代についても一通りのことは学習しておこう。

問題形式・内容に応じた対策

出題形式はすべての設問でマークシート方式である。そうすると受験生のなかには見てわかればよいと考えて、見るだけ・読むだけの学習で済ませる人がいる。しかし、歴史の内容を正確に、そして完全に覚えるには、声に出す・書くことを意識する必要がある。記憶が曖昧だと、いくつものキーワードが同時に目に入るから、どれが解答になるのかを判断できず、迷ってしまい時間切れになる恐れがある。また、正誤判定形式の問題において、誤りのポイントとして多いのは設問の時期と選択肢の時期のズレであるから、学習する際にいつ頃のことであるかを覚えることが必要となる。特に、歴史の展開のなかで転換点(節目)となる出来事については、いつ頃のこと(何時代のこと)なのか気にしておこう。さらに、問題全体の傾向は前近代重視であるが、大問Ⅲでは必ず近現代史が出題されている。そのため、原始から時代順に取り組むことに縛られていると近現代史の学習が不十分な状態で入試本番に突入することになる場合が多い。そこで、時代順の学習を進めつつ、全国模試などで正解できなかった設問が近現代史からの出題であったら、解説・教科書を読んで学習しておこう。少しでも見たことがあると、時代順の近現代学習をスムーズに進めることができる。分野ごとの学習では、必ず出題されると考えられる文化史の学習を後回しにせず、各時代の政治などの学習を終えたらすぐに取り組もう。

問題演習を必ず行う

過去問に加えて、正誤判定問題対策としてセンター試験の問題に取り組もう。また、センター試験の第1問はテーマ史または会話形式の問題になっている。武蔵大学の問題形式に慣れるよい練習になる。