河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

化学

2017年度入試の問題分析

解答形式は記述式である。大問数は3題であるが、大問1題のなかで、複数の問いに分かれており、それぞれの問いで異なるテーマを扱っている。問題IとIIは理論化学・無機化学からの出題であるが、理論化学からの出題がメインであり、様々な単元からまんべんなく出題されている。計算問題も数多く出題され、解答だけではなく、すべて計算過程も示さなければならない。問題IIIは有機化学からの出題であり、毎年、脂肪族化合物、芳香族化合物の構造決定問題が出題される。さらに、家政学部では、学習がおろそかになりがちな糖類・アミノ酸・タンパク質・油脂からの出題が極めて多いのが特徴である。大問I、IIと同様に、計算問題では計算過程も示さなければならなかったり、化学反応式を書かせたり、記述式らしい問題が数多く見られる。全体を通して、センター試験や他大学の入試問題でよく見られる正誤判定の問題が極めて少ない。難易度としては標準的で、教科書に載っている事柄を、きちんと理解していれば、十分対応できる問題であり、試験時間も90分と、すべてを解答するのに十分な時間である。

2018年度入試対策・学習アドバイス

理論化学

大問1題のなかで、様々な単元からまんべんなく出題されることが多いので、苦手分野をなくし、すべての単元の理解に努めよう。そのためには、教科書を何度も読み直し、化学用語、化学現象の正確な理解を心がけること。また、計算問題が数多く見られるため、教科書の傍用問題集などを利用して、基本問題の演習を積み重ねよう。その際、答えだけを出すのではなく、計算過程も書く訓練を常にしておくことが効果的である。入試直前に過去問を初めて見て、慌てないようにするためにも、日頃から心がけておくとよい。また、「電離平衡」から出題されることが多いので、この単元の学習は徹底的にしておこう。

無機化学

元素別、テーマ別に整理された重要事項集などを用いて、暗記しなければならないことは、しっかり覚えておこう。ただし、理論化学で学んだ知識を使えば、丸暗記しなくて済む事柄も多い。学んだことを使えないだろうかと常に考えながら、物質の性質を学んでいこう。そして、基本問題の演習を積み重ねよう。日本女子大学では、化学反応式を書かされることが多いので、教科書に書かれている化学反応式はしっかり書けるようにしておきたい。

有機化学

日本女子大学の特徴を考えると、有機分野においても、脂肪族化合物、芳香族化合物のどちらかに偏った学習をするのではなく、まんべんなく学習することを心がけよう。主な有機化合物の構造式と名称、性質などはしっかりまとめて、構造決定問題の演習量を増やしておこう。無機分野と同様に、有機分野でも化学反応式を書かされることが多いので、教科書に書かれている化学反応式はしっかり書けるようにしておきたい。また、高分子分野の学習が手薄な状態で受験を向かえてしまう現役生は毎年多数見受けられる。しかし、過去の出題を見ると、日本女子大学では高分子有機は頻出単元といえる。十分な演習を積む時間が必要となる。手つかずはもちろんのこと、手薄な分野を残すことのないように、学習計画を見直しておこう。