河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

日本史

2018年度入試の問題分析

文学部は大問5題、人間社会学部は大問4題。文学部は小問57問で、うち記述式が37問、人間社会学部は小問39問で記述式が19問。文学部は記述式を、人間社会学部は選択式を中心に出題する傾向は例年どおりである。2018年度は、文学部の問題Iは古代の政治と仏教、問題IIは法華一揆、問題IIIは朝鮮通信使・打ちこわし、問題IVは黒田内閣の総辞職、問題Vは国連脱退通告で、例年どおりすべて史料問題である。人間社会学部は、問題Iは国分寺建立・大仏造立・風土記、問題IIは近世の経済(『政談』『秘本玉くしげ』)、問題IIIはベルツの日記・不如帰・大正デモクラシー期の新聞記事、問題IVは東条英機内閣組閣から東京裁判(年表)で大問IVを除けばすべて史料問題である。日本女子大学は、史料問題を中心に問題が構成される形式は例年どおりである。とにかく未見史料が半分を占めるため、相当史料問題の訓練を積んでいないと難しい。しかし、逆に考えれば史料まで手をつけられない受験生が多いので差をつけるチャンスである。

2019年度入試対策・学習アドバイス

史料を読解する力をつけよう

日本女子大学の史料問題は、空欄補充や下線部問題だけでなく、その内容に関する正誤判定問題、史料の訳が出題される。空欄補充でも正誤判定でも、きちんと史料を読解しなければ解答できない。また、史料の内容の時期を問う問題も多いので、史料を扱うときには、出典はいつの作品なのか、いつの時期の内容を記しているのかまできちんと意識して学習してもらいたい。近現代史の史料は、外交文書や条約、法令集などから出題されることが多いので、出典に関する問題は少ない。しかし、古代~近世は史書や日記などが中心になるため出典を問う問題は必ずといってよいほど出題される。また、未見の史料も出題されるため、いかに設問から史料の内容や時期を割り出せるかが勝負になる。問題が全時代からほぼ均等に出題されているので、偏った時代の学習ではなくまずは全時代の基本頻出史料を読んでみよう。

記述力を高めよう

文学部は約6~7割、人間社会学部は約5割が記述式である。基本的には選択式より、記述式の方が得点は高い。特に日本女子大学は、選択式問題にある史料の訳に難しい問題が多いので、一問一答的な記述問題は確実に得点したいところである。また、記述式の問題は史料に関する問題ではあるが、史料を読まなくても答えられるものが多く、得点しやすいので確実に取りたい。また、基本頻出史料の場合は空欄補充が記述になっていることもあるので、空欄補充の練習もしておこう。

近現代史は戦後史までしっかりとマスターしよう

半分を近現代史が占め、戦後史が大問1題を占める年度もある。文学部は2018年度は出題されなかったが、人間社会学部は2017年度同様に出題されており、戦後の部分は降伏文書調印から東京裁判まで出題された。戦後史はなかなか手が出せない時代ではあるが、大問1題で出題されるとなればマスターしないわけにはいかない。しかし、あくまでも中心は戦前であり、明治~大正にかけての史料問題には未見史料も多く出題される。近現代の史料には出典がついていることが多く、その出典がヒントになる場合があるので必ず出典の確認をしよう。また、年代が出ていることも多いので、明治・大正・昭和は元年を西暦でいえるようにしておこう。