河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

生物

※前年度入試の学習アドバイスです。今年度情報は9月下旬より順次更新いたします。

2017年度入試の問題分析

大問数は家政・理学部とも3題で2016年度と同じであったが、問題量は若干減ったように思える。

出題形式は空欄補充、正誤判定、論述、計算と多岐にわたっており、論述問題は字数制限のないものに加えて、50~100字の字数制限があるものも見られた。出題分野は家政学部で「細胞内の物質輸送・細胞周期」「物質(窒素・酸素)の循環・代謝」「血液(ヘモグロビンの酸素解離曲線・心臓の拍動・血糖量調節)」、理学部で「光合成・窒素固定・遺伝」「DNA(構造・複製・形質発現)」「両生類の発生」からの出題で、大問数は少ないが、それぞれの大問が複数のテーマにまたがった出題となっており、不得意な分野があるとなかなか高得点は難しい。

以前によく見られたような複雑な実験考察問題はなく、問われる知識も比較的平易なものが多い。受験問題集で一度は解いたことがあるような問題がほとんどを占めている。

2018年度入試対策・学習アドバイス

知識は教科書内にとどめよ

問われている用語や用語の説明(論述)は、教科書で太字で書かれているような重要なものがほとんどである。解答に教科書から外れた特別な知識を必要とするものは見られず「当たり前のことを当たり前に説明する力」が必要となる。

まずは、知識の範囲は教科書のなかにとどめ、用語の意味を30~70字程度の短文で説明する力をつけたい。特に短文での説明は内容を十分に理解したうえでないと的を射たものとはならない。決して侮ってはいけない。

得意をつくるより不得意をなくそう

大問数は少なく、限られた分野からの出題に見えるが、それぞれの大問のなかで他分野に発展しており、広範囲からの出題となっている。このような問題の場合、ひとつか二つの不得意な分野を持っていると徐々に失点を重ね、高得点することが難しくなる。典型的な問題で十分なので「不得意なものをひとつでも多くなくす」ことに重点を置いた学習をしたい。

計算は正確に

2017年度に限っていえば難しい計算問題は出題されていない。しかし、過去においてはかなり手間のかかる計算問題が何度も出題されている。生物では複雑な計算をする機会がほとんどなく、自分の計算力(特にスピード)が低下していることに気づかないことも多い。典型的な問題はもちろんのこと、濃度、速度、体積、確率といったものにもきちんと対応できるようにしたい。

実験考察の対策を忘れずに

2017年度では実験考察問題と呼べるものはほとんどなかった。しかし、過去においてはかなり複雑なものも多く出題された。実験考察には「慣れ」が必要で習得には時間がかかる。早めに対策を立てたい。

図は必ず描けるように

過去には「描図問題」が出題されたこともある。教科書で何度も見たはずの図ですらなかなか描けないものである。上手に描く必要はないが正確に描く必要がある。教科書の図を写すことから始め、自分で描けるまで何度も描いて練習したい。それが新たな知識を得るきっかけとなることもある。「曖昧な知識では正確な図は描けない」ことを肝に銘じておきたい。