ゼミ・研究室の特徴、取り組み、特色などを掲載しています。

ゼミ研究室

法学部 法律学科
髙橋雅夫ゼミ(分野:行政法)

指導教員 髙橋 雅夫 教授

1982年早稲田大学政治経済学部政治学科卒。1990年早稲田大学大学院博士課程後期単位取得満期退学。政治学修士。専門は行政法、公法学、まちづくり。まちづくりにおける住民参加の法システムを研究。

まちの課題やまちづくりを五感から考える「お散歩ゼミ」

ゼミの特徴

まちなかを歩いて気づくこと
そこがまちづくりの原点


グループごとで行うテーマ発表

髙橋雅夫ゼミでは、学生が数人でよく街なかを歩き回る。別名「お散歩ゼミ」。のんびりした印象を受けるが、その目的は地域の問題点や課題、あるいは魅力などを生活者の視点から探り出し、法的枠組みのなかで「まちづくり」を捉え、それをどう反映していくかを考えること。「法学部の『まちづくり』というと、建物の法的規制をどうするかといった問題と捉えがちですが、例えば貧困問題や食を利用したまちおこしなど、あらゆることが入ってきます」と先生。

ゼミではグループごとにテーマを決めて調べ、パワーポイントで発表するが、何をテーマとし、どうまとめるかは学生の自由。例えばあるグループは、メディアが発表した「東京23区の住みやすい街ランキング」をベースに魅力的な「まち」について調査したところ、データのとり方や実際の感覚にギャップが多いことが判明した。

「大事なことは文献やニュースなどで得た情報だけでなく、実際に現場を歩いて見ること。そこでの気づきが、最終的には個人個人の卒論に結びつく」と先生は話す。

ゼミの学び

人間の本質を問うレポートを毎週書くことで論文力を培う

ゼミでは卒論を見据え、毎週課題テーマのレポートを課される。そのテーマは「人間とは何か」といった哲学の根源を問うようなものも多い。「一見まちづくりから離れるようですが、例えば動物保護の問題を扱うときは人間と動物の違いは何かを定義する必要があるし、働き方を考えるときにはAIと人間ができることを明らかにしておく必要があります」と先生。毎年夏に、長野県松本市で合宿を行い、地域課題の解決に取り組んでいる。ある年は、商店街がすたれて「買い物弱者」が増えている問題が住民から出された。ゼミ生らは、定期的に地域を回って野菜を売り歩く活動を展開。一人暮らしのお年寄りの「見守り」ともなるため歓迎されたという。この経験から、卒業後「買い物弱者をなくしたい」と大手小売店へ就職した学生もいた。

まちづくりは日常生活で“気づき力”が欠かせない。その「気づき」に法知識を加えるとき、地域課題を解決する“糸口”が見えてくるはずだ。「気づき力」を磨いた人たちが、地域や社会の課題解決を担っていくはず、と先生は期待を寄せる。

「自由な視点でまちを見ることで、社会に対しての関心が広がり、法律の役割も理解できるのです。そうした“気づき”を求めている学生にぜひ来てほしいですね」

まちづくりを歩いて学ぶ「お散歩ゼミ」

  • この日は大学から程近い、小石川後楽園を「お散歩」。実際に自分の足で歩くことから発見が生まれる。


  • 夏の合宿では長野県松本市で地域の課題解決を行う。リアカーを引いて行商を体験。地域の高齢者に喜ばれた。


  • これも夏の合宿のスナップ。樹齢300年を超えようかというケヤキの切り株。落ち葉問題を抱える古木の保存と地域社会の共存を考えた。