河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

数学III・B

2018年度入試の問題分析

試験時間は60分で大問4題の全問マークシート方式である。2月1日、9日、10日、27日の日程で、第3問は数学IIIから、第4問は数学I・A・II・Bからの出題であり、学部によってどちらかが必須になっているか、どちらかを選択するような形式になっている。2月10日の出題について、第1問は5問の小問集合で、出題分野は、数学Iから「数と式(因数分解)」「データの分析(中央値と四分位範囲)」、数学IIから「複素数と方程式(虚数を含む式の計算)」「三角関数(方程式)」「対数関数(方程式)」であった。難易度は基礎~標準であり、教科書の例題レベルの解きやすい問題もあるが、章末問題レベルのような少々考えさせるような問題もある。第2問の出題は、(1)が場合の数、(2)が確率からであり、それぞれが独立した設問であった。場合の数は最短経路数の問題であり、容易に完答できる。(2)はさいころの出た目を3辺の長さとする三角形に関する内容であり、解答に時間がかかった生徒が多かったであろう。第3問は積分からの出題で、定積分の計算であった。部分積分の公式を使う典型的な問題で、解きやすく、高得点が望める。しかし、定積分の計算は数値を代入するところでミスが起こりやすいため、慎重に計算をしておきたい。第4問は立体図形の問題で、正四角錐の内部にある円柱の体積に関する問題であった。これも典型問題であるが、図形に苦手意識を持つ生徒にとっては厳しい内容であった。

2019年度入試対策・学習アドバイス

基礎力の徹底

小問集合の難易度は基本~標準の問題がほとんどであり、分野もまんべんなく出題される。まずは教科書をきちんと読んで基本事項の内容をしっかり理解することから始め、苦手な分野をなくすようにしよう一度解いた問題の解法パターンは必ず記憶しておくこと。そうすれば、問題を読んだだけで解答の方針がすぐ頭に浮かんでくるようになるであろう。第3問の数学IIIからの出題は微積分からの出題がほとんどである。基礎的な微分計算や積分計算の訓練を徹底し、最大・最小問題や面積、体積を求める問題などを解き切るだけの計算力をつけておこう。

応用力の養成

例年、第2問と第4問の難易度は標準~発展レベルであり、いろいろな分野の融合問題や、少々思考力を要する文章題などの出題頻度が高い。これらの問題は、基礎力だけでなく応用力が問われてくる。問題集の基礎問題だけでなく発展問題の演習を積んでおこう。問題演習の際に、「なぜこの問題を間違ったのか」「どうすれば解けるようになるか」「どの解法を組み合わせた問題なのか」を意識するようにしよう。そうすることで、さらなる応用力と思考力がつくであろう。

過去問演習

ある程度基礎力がついてきたら、過去問を解いて分量、出題形式、傾向を把握しよう。例年大きく傾向は変わらないが、特に融合問題や文章題の対策は過去問演習が一番効果的である。また、本番と同じように60分の解答時間で解き切ることを目標にしよう。解けなかった問題はそのままにせず、どこでつまずいたのか自分なりに分析し、正解にたどり着けるまで解き直しをしておこう。疑問点を少しずつなくしていくことで、入試本番に出題される問題に柔軟に対応できるようになる。