河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

日本史

2017年度入試の問題分析

すべての日程において解答形式はマークシート方式(記号選択式)であった。解答個数は日程によって異なり、平均して43個であった。設問形式は用語選択と正誤判定が大部分を占め、一部の日程で年代の早いもの順に正しく配列されている選択肢を選択させる設問などが出題された。ほとんどの日程で正誤判定の設問が設問数の約半分を占めた。この設問の出来不出来が合否の分かれ目となったであろう。また、史料を素材とする設問も出題された。設問内容では、年代配列を含め、年代を鍵とする問題が出題された。時代ごとの出題傾向としては、すべての日程で前近代が全体の5割以上出題された。しかし、原始から出題された設問は2つの日程で合わせて2問だけであった。その一方で、ほとんどの日程で近代とともに現代、つまり昭和戦後から出題されていた。分野ごとに見ると、政治史が中心で、それに次いで文化史からの出題が多く、日程によっては3割近くを占めた。難易度は、標準的である。しかし、正誤判定形式の設問を受験生は難しいと感じるであろう。

2018年度入試対策・学習アドバイス

教科書の内容をマスター

正誤判定問題の一部の選択肢には細かい知識を含むものがあるが、教科書を中心とした学習を行い、消去法を用いることで対応できる。問題で用いられた史料・写真は教科書に記載されているものが中心であるから、本文とともに一緒に読み、見ておこう。合否の鍵を握ると思われる正誤判定の設問は、歴史の内容の理解度が試されているものがほとんどである。教科書を繰り返し読み込もう。その際、太字となっている用語を覚えようするだけではなく、記されている内容を「どういうことなのか」「どうなっていったのか」と理解しようとすることを意識しよう。

問題内容に応じた対策

出題形式がマークシート方式であっても、覚えるときには声に出す・書くことを意識しよう。このような作業をすることで記憶が強化される。年代配列の設問は歴史の展開を考えることで正解できる。つまり、すべての歴史の項目について「西暦何年の出来事か」と覚える必要はないのだ。時代・世紀など、大まかに出来事の時期を意識して、歴史の展開を覚えておけばよい。正誤判定で比較的多い、設問と選択肢の時期の違いを誤りとする場合にも対応できるようになる。また、前近代からの出題が大部分であっても、近代史の設問での得点が合格には必要である。原始から時代順に取り組むことに縛られていると、近代史の学習が不十分な状態で入試本番に突入することになる場合が多い。そこで、時代順の学習を進めつつ、全国模試などで正解できなかった設問が近代史の設問であったら、模試の解説・教科書を読み、その項目だけでも学習しておこう。これにより少しでも知識を深めることができれば、時代順の学習での近代史に取り組みやすくなる。分野ごとの学習については、日程によっては3割近くを占める文化史の学習を後回しにせず、各時代の政治などの学習を終えたらすぐに取り組もう。

問題演習を必ず行う

センター試験の設問と同様の形式のもの(xyzの正誤の組み合わせ問題、写真使用問題など)が出題されているから、過去問演習に加えて、正誤判定・年代配列の対策としてセンター試験の問題に取り組むとよい。