河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

現代文

2017年度入試の問題分析

国語は大問2題から構成され、そのうち1題が現代文となる。試験日程によって問題が異なり、2017年度は問題文の長さも2,500字程度のものから4,500字近いものまで相当な幅があった。問いの数は10問前後(9~11問)だった。漢字、語句などの知識を問う問題と、本文の内容に関わる空欄補充、傍線部内容説明は全日程で出題された。また、最後の問題が本文全体の趣旨判定である点も共通していた。その他、日程によっては脱文挿入問題も含まれていた。記述問題はなく、解答はすべてマークシート方式。私立大学現代文のオーソドックスな出題形式であり、問いの難易度も標準程度といえる。とはいえ、出題される文章は哲学、心理学、文化論に関するやや抽象度の高いものが目立ち、内容の面からも使用される語彙(ごい)の面からも決して易しいとはいえない。こうしたテーマになじみがない者、苦手意識を持つ者には取り組みづらいだろう。

2018年度入試対策・学習アドバイス

頻出分野の文章に触れる

前述したように、東洋大学の現代文では哲学、心理学、文化論といった分野からの出題が目立つ。現代文は決して暗記科目でないが、これらの分野に関して予備知識を持っておけば相当有利であることは否めない。入門書で構わないので、時間があれば当該分野の本を実際に読んでみよう。何を読めばいいかわからなかったら、過去に出題された文章の著者が書いたものから選ぶとよい。また、現代文の用語集を用意し、そのなかで哲学、心理学、文化論に関わる箇所を集中的に読むのも有効だ。背景となる考え方を知っておくだけでも役に立つ。

語彙(ごい)力を磨く

語句の意味説明はもちろん、漢字にしても空欄補充にしても、多くの問題で言葉に関する知識が明暗を分けるポイントになる。したがって、語彙(ごい)力を磨くことは欠かせない。知らなかった言葉、聞いたことはあるが意味を曖昧にしかわかっていなかった言葉は必ず国語辞典で調べよう。また、用語集を何度も繰り返して言葉の意味をしっかり理解しておこう。

読解力を身につける

今後も相当長い文章が出題される可能性を想定しておいた方がよい。したがって、流れを見失わずに文章を最後まで読み通す力が求められる。問題演習をする際には、文章全体の構成を常に考えながら読むようにしよう。そのためには、今自分が眼で追っている箇所にだけ意識を集中するのではなく、直前の箇所とどのようにつながっているのかを考えなければならない。対比や因果関係によって文章を図式化したり、段落ごとに内容をまとめたりする習慣を身につけるとよい。問題演習には選択肢問題中心で標準レベルの問題集を用いる。センター試験の過去問やセンター試験向け問題集も利用できる。選ぶにあたっては、解答・解説がしっかりしたものを探すべきである。選択肢に関しては、何となく答えることを一切やめる。必ず根拠を見つけてから解答するようにしよう。答え合わせをするときにも解答の正誤だけでなく、その選択肢を選ぶ根拠、ほかの選択肢を選ばない根拠も確かめるように。こうした地道な作業の繰り返しによって少しずつ読解力が鍛えられる。すぐに成果が出る科目ではないが、焦らずにじっくりと取り組もう。