河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

物理

2017年度入試の問題分析

出題範囲は「物理基礎」と「物理」である。出題形式は空所補充形式で選択式。解答形式はマーク式である。試験時間は、昼間全学部統一(C方式入試)の100分を除けば各学部とも80分である。大問数は、昼間全学部統一(C方式入試)が6題、理学部第一部と基礎工学部が4題、それ以外の学部が3題なので、1題多い理学部と基礎工学部は、スピーディーに解答を仕上げる計算処理能力も要求される。出題分野を「力学」「波動」「電磁気」「熱力学」「原子」の5つに分類すると、各学部で「力学」と「電磁気」はほぼ出題され、残り1題もしくは2題は「波動」「熱力学」「原子」のいずれかが出題されている。「電磁気」分野については、さらに〈電気〉と〈磁気〉に分けられ、〈電気〉なら電気回路を中心とした内容、〈磁気〉なら磁界中の帯電粒子の運動や導体棒に発生する誘導起電力などの〈電気〉もしくは〈磁気〉のそれぞれの内容に偏った範囲で出題される傾向がある。ただし、〈磁気〉においてコイルを含む場合は、交流回路に関する出題もある。なお、昼間全学部統一(C方式入試)だけは2016年度まで大問3題それぞれが小問集合的な形式で出題されていたが、2017年度は6題すべて各大問ごと「原子」分野だけ除くほぼ全分野にまたがって出題された。

2018年度入試対策・学習アドバイス

全学部とも難易度は一般的にやや難の問題が多い。基本レベルの問題対策は、センター試験の過去問を基礎固めとして解き、自分の穴をチェックするとよい。難問対策は、既存の問題集のなかに見慣れない問題がまれにあるので、そのような問題を通して、問題設定によく見られる誘導形式に沿った空所補充に対応していこう。その際、基本的法則の概念もしっかり再確認しながら押さえていく学習をしていくとよい。とにかく、難易度が難であるものほど解法のうえでは基本的法則の理解が不可欠なだけに、単なる公式の丸暗記だけをすることは避け、教科書・参考書を用いて、その法則と公式の成り立ちをよく読んで理解を深める作業からきちんと始めていこう。例えば、「力学」分野なら、力をベクトル量として意識しながら、ニュートンの運動の3法則との関係もしっかり押さえておくこと。特に、加速度もベクトル量という認識のもとで円運動や単振動における公式の成り立ちや関連性もしっかり再確認しながら、難問の空所補充を埋めていけるような理解力を身につけておく心がけも必要である。また、作用・反作用の法則は常に念頭に置き、力積と運動量の関連性や運動量保存則を用いる際には、その意義をしっかり踏まえて解答を作成することがとても重要な点でもある。このような作業を繰り返していけば、見慣れない問題であってもその場で解法に気づく能力が養われるので、積極的かつ計画的にこの学習法を進めてみよう。特に、「力学」の仕上がり具合によっては、「電磁気」や「熱力学」の分野の理解も深めるきっかけになるので、この点もしっかり留意して学習に取り組もう。また、「波動」分野は公式を数式の変形だけで捉える学習は避けるようにし、「電磁気」や「熱力学」も含め、物理現象をできるだけ頭のなかでイメージしながら考察していく習慣も心がけよう。そうすることで、法則に関する理解度も高まり、解答作成の処理も素早くなっていくので頑張ろう。