河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

数学III・B

2017年度入試の問題分析

数学Iから「三角比(正弦定理・余弦定理)」、数学Aから「確率(独立・反復試行の確率)」「図形の性質(三角形の内心)」、数学IIから「図形と方程式(領域と最大・最小)」「三角関数(合成)」「微分・積分(3次関数の極値、導関数)」、数学Bから「数列(群数列)」、数学IIIから「2次曲線(楕円)」「複素数平面(ド・モアブルの定理、複素数の図形への応用)」「数列の極限(解けない漸化式で表された数列の極限)」「微分・積分(不定積分、定積分で表わされた関数、サイクロイド、回転体の体積、平均値の定理)」などが出題された。入試問題としては標準レベルの問題が中心の出題であるが、かなり難しい問題も含まれる。理工学部と工学部は、試験時間は100分で、問題数は大問3題であり、解答形式は第1問がマーク式(小問集合)、残りの2題が記述式となっている。理学部のB方式では、上記と同様の100分の後に80分で大問2題の試験が行われる。また、基礎工学部と薬学部薬学科は大問5題で、すべてマーク式。薬学部生命創薬科学科は大問3題で、マーク式(1題)と記述式(2題)となっている。

2018年度入試対策・学習アドバイス

数学IIIの微分・積分は特に重視

数学IIIの微分・積分は必ず出題されるので特に重視しておきたい。接線に関する問題や極値を求める問題、面積、体積を求める典型的問題で、まずは演習を積み、さらに発展的な問題にも取り組んでおこう。どのような関数でも素早く微分できたり、被積分関数がどのような関数でも積分できるように練習しておいてほしい。特に、理学部B方式の数学科のみに課される問題では、数学の全範囲から総合的な問題が出題されることが多い。80分で2題ということもあり、かなり難しい問題も出題されるが、細かいステップに分かれた出題となっているのでその誘導に乗ることが大切である。そのためには、設問の意味を読み取る読解力が必要となるので、過去問などを利用して演習を積んでおいてほしい。

微分・積分以外も要注意

数学III分野の微分・積分以外の問題もよく出題されるので、苦手な人は必ず克服しておきたい。数列・関数の極限の問題が出題されることが多いが、2次曲線や複素数平面の問題も出題されるので注意しよう。

その他の分野もしっかり

数学III以外の分野ももちろん大切である。特に、ベクトル、三角関数、指数・対数関数はしっかりと演習しておこう。また、数列は他分野との融合という形で出題されることも多いので、きちんと基本事項を身につけておきたい。

記述式に慣れよう

記述式の解答形式では、しっかりとした解答作成ができるようにしておきたい。例えば、確率の問題で式の羅列に終わらないなど、採点者が見て何をどう考えているのかわかるような記述の仕方を考えて、普段から勉強しておこう。つまり独りよがりの解答にならないようにしておく必要があるのである。

計算力もつけておこう

計算がかなり煩雑な問題も出題される。試験時間に対して計算量が多めなので計算を工夫して行うことも必要である。積分計算や行列の演算、数列の和の計算など、多少面倒でも最後まで粘り強く計算できるように普段からしっかりと計算することを実践しておいてほしい。計算ミスは焦りにもつながるので、素早く確実な計算力をつけておこう。