河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

生物

2017年度入試の問題分析

B方式の大問数は理工学部が4題、基礎工学部が3題(いずれも80分)で、2016年度と変わらなかった。出題形式は理工・基礎工学部ともすべてマーク式で、以前見られたような描図問題は見られなくなった。

理工学部の出題分野は「生体膜(物質輸送)・興奮の伝達」「血糖量調節・尿生成」「種子の発芽・植物ホルモン」「植物の花芽形成・遺伝子の発現調節」からで、どの問題もひとつの大問内でいくつもの分野へ広がっていくものであった。いずれも実験結果の分析や考察が中心で、計算力が必要なものも見られた。

基礎工学部の出題分野は「細胞周期」「骨格筋の収縮・血液の酸素と二酸化炭素の運搬」「イネの遺伝・品種改良と遺伝子診断」で、理工学部と同じようにひとつの大問内でいくつもの分野へ広がっていくものが見られた。いずれも実験結果の分析や考察が中心で「化学平衡の計算」など生物受験生が解き慣れていないようなものもあった。理工・基礎工学部ともに難易度的にはほぼ同じで、どちらも80分の解答時間を考えるとかなり難しい問題ということになるであろう。

C方式の大問数は7題(100分)で2016年度と同じであった。出題形式はすべてマーク式である。出題分野は「生命現象と物質」「栄養要求性突然変異の遺伝」「細胞間の情報伝達」「生殖と連鎖・組換え」「生態系」「生物進化」「遺伝暗号」と多岐にわたっており、B方式に見られるような実験結果の解析や考察といったものはほとんどなく、教科書で扱われている知識を問うものが中心であった。大問数が多いため、広い分野で正確な知識を身につけている必要がある。

2018年度入試対策・学習アドバイス

まずはB方式とC方式のいずれを選ぶかを考えたい。これら2つの方式は、まったく異なる大学の入試問題といってもよいほどに異なっている。当たり前だが、自分に合わない方式で勝負しても勝ち目はない。

知識の広げすぎは禁物

高校の教科書の内容はきちんと理解するだけでも容易なことではない。それぞれの分野で知識の範囲をむやみに広げず、教科書の内容を理解、定着させることに終始したい。B方式ではこれが問題を解くための前提となり、C方式ではこれが合格への一番の近道となる。

実験考察に慣れよ

B方式では「実験考察問題」を克服することが合格には不可欠となる。「グラフや表をどう分析するか」「データをどう解釈するか」は決して難しいことではない。普段から物事を分析的に考えて「慣れる」ことである。マスターするためには時間がかかるので、早い時期から過去問や問題集で慣れておく必要がある。

計算は確実に

B方式では計算力も問われる。どのような計算問題が出題されているかを過去問で確認し、早い時期から対策を立てておきたい。

時間を意識して解く

めざすのは「合格点」であって「満点」ではない。過去問は単に解くのではなく、制限時間を設け、与えられた時間で1点でも多く得点するためには「どの問題にどれだけの時間を使うのか」を意識しながら解くようにしたい。