河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

生物

※前年度入試の学習アドバイスです。今年度情報は9月下旬より順次更新いたします。

2018年度入試の問題分析

B方式の大問数は理工学部、基礎工学部ともに3題(いずれも80分)で、理工学部では2017年度より1題少なかった。出題形式は理工学部がすべてマーク式。基礎工学部ではマーク式に加えて40字以内の論述問題と遺伝子の塩基配列を書かせる問題が1問ずつあった。理工学部の出題分野は「光学顕微鏡の操作・細胞周期・細胞接着」「種子の発芽と調節遺伝子」「生物進化と昆虫共生細菌」で、どの問題もひとつの大問内で複数の分野へ広がっていくものであった。いずれも基礎的な知識を問うものに加えて、計算や実験の結果解析と考察を行わせるものがセットとなった問題であった。基礎工学部の出題分野は「遺伝子(ウイルス)」「rRNA遺伝子(分子系統樹・PCR法)」「インスリンの合成」で、理工学部と同じようにひとつの大問内でいくつもの分野へ広がっていくものが見られた。いずれも実験結果の分析や考察が中心で、基礎的な知識を問う問題は理工学部に比べて少なかった。理工学部、基礎工学部とも難易度的に差はない。80分の解答時間を考えるとどちらもかなりの難問である。C方式の大問数は7問(100分)で2017年度と同じであった。出題形式はすべてマーク式である。出題分野は「DNAの構造」「血糖量調節と呼吸」「ヒトの眼」「遺伝子」「免疫」「光合成」「光屈性」と多岐にわたっているが、B方式に見られたような難解な実験考察や計算といったものはなかった。教科書で扱われている知識を問うものが中心で、広い分野で正確な知識を身につけている必要がある。

2019年度入試対策・学習アドバイス

まずはB方式とC方式のいずれを選ぶかを考えたい。2つの方式は、まったく異なる大学の入試問題といってもよいほどに異なっている。B方式では考察力が、C方式では広範囲の知識が必要となる。当たり前だが、自分に合わない方式で勝負しても勝ち目はない。

知識の広げすぎは禁物

高校の教科書の内容はきちんと理解するだけでも容易なことではない。それぞれの分野で知識の範囲をむやみに広げず、教科書の内容に限って、理解と定着を心がけたい。B方式ではこれが問題を解くための前提となり、C方式ではこれが合格への一番の近道となるだろう。

実験考察に慣れよ

B方式では「実験考察問題」を克服する必要がある。試験の最中に「グラフや表の分析」「データの解釈」を手際よく進めていく必要がある。「慣れる」しかない。マスターするまでには時間がかかるので、早い時期から過去問や問題集で実験考察に慣れておく必要がある。

計算は確実に

B方式では計算力も問われる。どのような計算問題がどの程度のレベルで出題されているかを過去問で確認し、早い時期から対策を立てておきたい。

時間を意識して解く

めざすのは「合格点」であって「満点」ではない。過去問は単に解くのではなく、制限時間を設けて時間内に1点でも多く得点することを意識しながら解くようにしたい。生物だけでは合格できるはずもない。他教科もバランスよく得点できるように学習することも心がけておきたい。