河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

生物

※前年度入試の学習アドバイスです。今年度情報は9月下旬より順次更新いたします。

2017年度入試の問題分析

各日程とも試験時間は60分で、解答様式は全問マークシート方式である。大問数は4題であり、小問数は39~41で、日程による難易度の差というものはほとんどない。

解答形式は、文章中の空欄にあてはまる用語を選択するものや、4~6つの文章選択肢から正しいものや誤ったものをひとつ選択するものが中心である。ただし、4~8つの選択肢から正しいものや誤ったものを複数組み合わせているものを選ばせるという出題も定着してきている。また、ここ数年は実験や観察に関する資料を分析させる問題も散見されるようになった。2014年度の好気性細菌と嫌気性細菌の顕微鏡写真、一遺伝子一酵素説、2015年度のゾウリムシの顕微鏡写真を選ばせるものやカタツムリの調査に関するもの、2016年度の群れ内の対戦結果から順位を資料分析させるものなどであり、2017年度は自家不和合性に関する考察問題が出題された。

出題分野は、2014年度までは生物の進化および系統分類を除く全分野であったが、2015年度は生物の進化の分野から集団遺伝、系統分類から節足動物、2016年度は系統樹の作成手順、2017年度は系統樹の仕組みが出題された。難易度的には、どの日程の問題も標準的で、難問といえるような設問はほとんどない。しかし、正しいものや誤ったものを2つ組み合わせている選択肢を選ばせる設問では、かなり正確な知識が要求される。また、実験や観察に関する資料分析問題では、文章やグラフなどを素早く正確に読解できる能力が要求される。

2018年度入試対策・学習アドバイス

正確な知識がベースとなる

実験や観察の資料分析問題は、その場で考察して解答にたどり着くというのが前提であり、特別な知識を必要としない。しかし、ほかは知識をベースにした問題であるから、教科書レベルの基本的な知識を正確にマスターしておくことが要求される。教科書レベルを超えたような知識は要求されないので、教科書を丹念に読み込んでおくことが重要である。動物の配偶子形成過程で生じる細胞の名称などは言うに及ばず、クエン酸回路やカルビン・ベンソン回路を構成する物質の炭素数、現存する生物や節足動物の種の数まで要求されるので、教科書はコラム欄なども含め、隅々までマスターしておくことが大切である。

教科書準拠の問題集を繰り返そう

教科書の熟読と並行して手持ちの教科書準拠の問題集を繰り返し演習することが大切である。とりわけ知識問題では知識の定着度がものをいう。知識問題への対策では、例題・基本問題・学習問題の反復が有効である。学習の際には、まず例題だけを通して演習して全体像を把握してしまいたい。そののち基本問題を通して演習すればムラなく仕上がるだろう。

実験や観察の分析問題への対策

分析問題というと、それだけで臆してしまう受験生も多いが、決して恐れる必要はない。教科書準拠の問題集には各章の最後に実践問題が配置されていることが多い。そのなかから表やグラフのある問題を選んで、資料分析問題への対策とするとよいだろう。資料分析問題では、同じ内容が出題されることは少ないので、こうした問題で時間配分などを把握しておけばよい。