河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

化学

※前年度入試の学習アドバイスです。今年度情報は9月下旬より順次更新いたします。

2017年度入試の問題分析

2018年度の出題範囲は「化学基礎」・「化学」からの出題である。

内容は文部科学省検定教科書を基準にして作成されており、範囲の逸脱や難問・奇問といえるものはない。問題の難易度は基本~標準で、高校化学の理解度・定着度が判定できるようになっており、入学試験として適切な出題になっている。

問題の構成はどの前期日程の問題も大問数は4題で、配点はそれぞれ25点である。最初の大問2題は五者択一の選択問題であり、残り2題は記述式の問題となっている。記述式の問題が配点比で50%あることに注意して、対策を立てる必要がある。化学反応式を書かせる問題も頻出なので注意したい。

大問1は化学の基本問題で全分野からの出題である。大問2は全分野の化学計算問題で、別々のテーマからの5題の出題となっている。大問3・4は1テーマから理論化学、無機化学または有機化学からの計算問題も含む総合問題である。

2017年度の入試問題を5セット検討したが、いずれのセットの問題も単元の著しい偏りはなく、バランスよく出題されていて、内容はボーダーラインにいる受験生の実力差が反映する問題になっている。

2018年度入試対策・学習アドバイス

1.化学の基礎:周期表を第4周期まで覚え、電子配置を意識して周期律を確認しておくこと。無機化学の知識も問われているので教科書をよく読んで教科書傍用問題集を解くことによって知識を整理し、まとめること。有機化学の異性体の問題も頻出なので、入試頻出のものは分子式からすべての異性体を書き出せるように練習しておくことが望ましい。

2.化学量などの計算問題:化学反応式を用いた物質量(mol)計算、濃度計算、電気化学計算、結晶構造密度計算、電離平衡計算、pH計算、溶解度計算、熱化学計算などの種々多様な計算問題が出題されている。特に難問はないから、標準的な計算問題を多く含む問題集を1冊きちんとできるまで繰り返そう。このとき、数値計算では、単位に気をつけ、計算式に単位を含めて書くことが有効であるので、計算する前に、単位が求めたい量の単位と合っているかどうか確認してから計算を実行するくらいのつもりでやってもらいたい。単位を式に入れて解説している問題集を選んで繰り返し学習しよう。

3.化学反応の理論:中和滴定や電離平衡計算、㏗計算まで標準的な問題を多く解いてマスターしておこう。

4.有機化学:有機化合物は官能基を中心に反応や化学的性質をしっかりとまとめておくこと。また、銀鏡反応・ヨードホルム反応などの検出反応は構造決定問題などで重要なので、特に力を入れて取り組もう。芳香族化合物は反応のフローチャートをつくって試薬・反応条件・反応物と生成物を整理して覚えること。

最後に過去の入試問題集を演習・研究することは極めて有効な対策となる。過去問を2年分×5セット=10年分相当の問題をやっておくとよい。東京電機大学は、問題のつくり方が似ているので、早めに1・2年分くらい解いて傾向をつかみつつ、学習指針とするのがよいだろう。その際、問題作成者は必ず教科書を熟読・吟味して問題をつくっているので、入試問題を解きながら、教科書の当該箇所の記述内容を確認しながら過去問を一年分しっかりと復習をしながら解き進めていくことをお勧めしておきたい。