河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

現代文

2017年度入試の問題分析

拓殖大学には様々な入試日程があるが、ここでは、全国試験と2月試験A、B、C日程を分析する。範囲は現代文のみで、試験時間は60分。例年、漢字・慣用句・四字熟語・文学史など日本語の基礎知識を問う問題15問と、2,500~4,000字程度の評論文の大問2題(2題目はやや軽めで随筆に近いものが多い)が出題される。内容は、時事的な社会論や芸術論などが多く、新書や新聞論説、雑誌コラムからの出題が目立つが、2011年度には小林秀雄、2012年度には大森荘蔵と、やや難しく硬めの文章が出されることもある。

設問は、空欄補充、傍線部の意味・理由説明、脱落文補充、内容一致などで、全体の難易度は標準レベルだが、読解問題でも言葉の意味や漢字、文学史、慣用句の問題(2017年度は「紺屋の白袴」の意味が問われた)が頻出するのが拓殖大学現代文の特徴であり、対策が必要だ。2015年度には四字熟語に関する評論文も出されており、四字熟語にも注意したい。解答はすべてマークシート方式。

2018年度入試対策・学習アドバイス

漢和辞典を利用して漢字の意味を理解しよう

例年15問以上の漢字や四字熟語を問う問題が出されるので、まずはこの対策をしよう。2015年度には「進捗」や「千慮の一失」、2016年度は「匹夫といえども志は奪うべからず」という「論語」の一節の穴埋め問題も出されている。だから、漢字の読みや意味だけを暗記するのではなく、漢字一字一字と、四字熟語や故事成語の意味とを重ねながら覚えていくような理解が必要となる。2013年度に出題された「旧態依然」なども、四字熟語を構成する漢字一字一字の意味を考えていけば理解できる。具体的には、問題集を演習したり新聞を読んだりしたときに、わからない漢字の意味を漢和辞典で調べよう(漢字の意味は国語辞典では引けない)。自分がその漢字の意味をわかっているかどうかのチェックは、その漢字を訓読みできるかどうかで判断できる。また、日本語文の重要語は、漢字二文字の漢語でつくられていることが多く、漢字の意味理解力をアップさせることは、文章読解力の向上にもつながる。

文章を図式化してみよう

評論文の難易度は標準レベルなので、やや長文が出題されるセンター試験対策の問題集を利用して演習するとよい。ただし、単に設問を解くだけでは読解力の向上にはつながらないので、文章全体の構造を理解する学習をしていこう。そのためには、筆者は何について(テーマ)、どのように述べているのか(文章内容)を意識して、そのテーマに関わるキーワード、キーセンテンスをノートに書き出し、さらにそれらが、どのように言い換えられ、対比されているかを、文章の流れに沿って図式化してみよう。こうした図をつくることで、文章全体の構造が明確に意識できるようになり、読解の型が身につき読解速度もアップしていく。

現代語文法や文学史も学ぼう

現代語文法は、敬語や助動詞を中心に復習する。文学史は、国語便覧などを活用して作家とその作品を理解する。2014~2017年度には村上春樹、三島由紀夫、吉本ばなななど戦後作家の作品も問われているので注意したい。