河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

日本史

※前年度入試の学習アドバイスです。今年度情報は9月下旬より順次更新いたします。

2017年度入試の問題分析

2017年度入試では、出題形式は大問が4題、それぞれの大問の設問数が20問程度であり、大問数や設問数は例年どおりであった。

扱う時代は、古代から近代までで、原始や戦後からの出題はない。扱う内容は、テーマ史的な問題が多く、2017年度では日本史上の反逆者・謀反人、古代・中世の征夷大将軍、江戸幕府の変遷、近代の対外戦争であった。

解答形式は記述式と客観式が併用されており、2017年度では客観式の割合が4 割程度で増加している。客観式の問題は、語句を選択させるものと、正誤を判定させるものから構成される。また聖心女子大学の日本史では、例年論述問題が出題される。2017年度では60字程度の問題が2 問であり、2017年度は分量がやや減少した。難易度は、論述問題の一部に思考力を要求するものがあるが、高校の教科書の学習で十分に対応できる標準レベルである。

2018年度入試対策・学習アドバイス

歴史用語の正確な表記

前述したように、聖心女子大学の日本史は、歴史用語を書かせる記述式問題が半分を占め、日本史の用語をいかに正確に書けるかが重要なポイントとなる。

日本史の用語はほとんどが漢字表記なので、日頃から用語を実際に書いて確認しながら覚えていく学習方法をとってほしい。歴史上の人物の姓名や文化作品の名称は、特に難しく紛らわしい漢字が多いので、教科書で正しい表記を一つひとつ確認しながら正確に覚えていってほしい。

論述問題の対策

聖心女子大学の日本史問題傾向のひとつは、論述問題が出題されることであり、その対策は必須といえる。

まずは、100字程度の論述問題の対策である。2017年度では、[1]室町時代の日明外交について、明の交易制度に留意しながら「勘合符(勘合)」「朝貢」「皇帝」の指定語句を用いて論述させるもの、[2]王政復古の大号令で決められた政治体制について、「将軍・摂政・関白」「三職」「雄藩連合」の指定語句を用いて論述させるものが出題された。いずれも指定語句を使用した問題形式のために、指定語句をいかに論述の答案に盛り込むかがポイントとなる。このような論述問題に対応するためには、過去問を利用した論述の練習とともに、日頃から個々の歴史用語について背景・内容・結果意義を確認しながら学習を進めることが重要である。

苦手な時代や分野を克服

聖心女子大学の日本史は、出題される時代や分野にはあまり偏りがなく、時代では古代から近代までがまんべんなく大問形式で出題され、また分野では政治史や外交史などがテーマ史の形式で出題される傾向がある。2017年度では、人物史・征夷大将軍・職制・対外戦争がテーマとして出題された。したがって、苦手となる時代や分野を少しでもなくし、日本史の学習が細部にまで行きわたるようにしておかなければいけない。

ただ、一方で、戦後の現代史については出題が少なく、また史料を利用した出題も少ないので、その点を考慮に入れ、どこに学習の重点を置くかを考えながら日頃の学習を進めるようにしたい。